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第七十一話 嫌な予感

 「えっ? そんな事があったの?」

 「あぁ、なんか最近二年の奴らが一年の奴に声をかけていろんな物を高値で売り付けようとするらしい。それを断った奴はボコられて金を巻き上げられたって話だ。だから、今は一年の奴らにはある程度の人数で行動するように言ってある」


 俺が寮に帰ってきてしばらくして普通の学校生活……いや、普通ではないけど普段の学校生活に戻ってきた時にジャグナルが俺にきな臭い話を持ってきた。

 季節もだんだんと春へと向かおうとしてるのに何か陽気な話って訳ではないようだ。


 「へっ、二年の奴らなんて逆にやっちまえばいいのによ!」

 「ドーラ、手が早いのやめろ」

 「なんだ? バルテルやるのか?ら」

 「いやいや! ドーラ君、少しは落ち着こうよ」

 「そうだよ。それに二年生相手に手を出したら大きな問題になるだろうしそこはライト君の許可がないと。ねっ?」

 「ふへぇ!?」


 ライア君は突然俺に話を振ってきた。

 俺の許可っていったい何!?

 

 「そうだ。ライト、一年の番長」

 「まぁ確かにな。一年が二年に刃向かうって事は一年と二年の問題、つまりは番長同士の問題にもなるからな」

 「えぇ!?」


 なにそれ!? なんでそんな危ない事になるの!?


 「おい、ライト弱気になってんじゃねーぞ?」

 

 いやいやドーラ君、弱気とか以前にここって極端過ぎでしょ!? なんでそんなすぐ抗争みたいな感じになるの!?


 「まぁでも、ベイル先輩も気にしてたしね。あの人がどう動くかもあるだろうししばらくは様子見た方がいいかもね」


 ライア君ナイス! たまにはいい事言うじゃない! たまには!


 「ベイル先輩か……」

 「ベイル先輩、強い、曲がった事嫌い」

 「そうだな、あの人の動きを見た方がいいかもな」


 おっ、なんかいい流れになってきた! 

 まぁでも二年生が何考えているか分からないし被害が出ている以上ほってはおけないけど、話が大きくなるのはよくないだろうし、とりあえずはみんな危険がないようにある程度の集団で動いてもらうのが一番だろう。

 それでもダメなら……その時はその時だ。


 「とりあえずはみんな単体行動は控えてある程度の集団行動をして気をつけよう」


 俺の言葉にみんな頷く。


 「それでも何かあった時はライト君に言うように」


 ライア君が言った言葉にもみんな頷いた。

 ライア君、きっとあえて言ったな。言わなくてもいいのに。でも、ライア君らしいと言えばらしいか。上げておいて下げるとは。

 それにしてもこれからまた何か起きそうな気がする。

 俺はジャグナル君の話を聞いて嫌な予感がした。


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