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第五十八話 帰郷

 「ただいま!」


 帰ってきた。俺は久しぶりに我が家に帰ってきたんだ。

 学校から馬車に揺られ、我が家に着いた時はちょっと感慨深かかった。

 思えば家を離れるって前世でもなかったし初めての経験だもんな。


 「おぉ!! ライトおかえり!」

 「まぁ男らしくなって……おかえりライト」

 「お兄ちゃーーん!!」


 玄関を開けて入ると俺の声を聞いた父さんと母さんのフランが俺を出迎えてくれた。

 父さんと母さんは俺を懐かしむような、そして温かい目で俺を見ている。

 そして、フランは俺に抱きついてきた。

 やっぱり家族っていいもんなんだな。

 でも、やばいな……学校で男だらけの熱い学校生活を送って女性に対する免疫が弱くなっているのに。

 妹とは言え、抱きついてきているから頭が俺の目の前にあってシャンプーのようないい香りが……いや、しっかりしろライト!

 ここで過ちをおかすわけにいかない!


 「ただいまフラン、少し大きくなったか?」

 「うん! ちょっと背伸びたよ!」


 俺は抱きついてきたフランをおろしながらフランの頭に手をやりながら声をかける。

 短期間に背が伸びると言う事は成長期なのだろう。

 という事はこれからは背だけでなく、いろんなところが女性らしく成長していくのだろうか?

 俺は大丈夫だろうか?

 いや、疑問形ではいけない。

 ここは大丈夫だと言い切らないといけないところだろう。

 それに、フランもきっと成長したら兄離れがあるはずだ……と思いたい。

 それに俺にはリノアちゃんがいる!


 「ん? 何かお兄ちゃんに女の影がする……」


 俺がリノアちゃんの事を考えた瞬間フランが怪訝そうな顔で呟く。

 なぜ?

 もしかしてフランは心を読む魔法でも発明したか!?

 気功とか言う魔法があるくらいだから女の勘とかいう魔法でもあるのか!?


 「あら? ライト彼女できたの?」

 「ほぅ、ライトも隅に置けないな! いつでも遊びに連れて来なさい!」

 「そんな訳ないでしょ! 男だらけの学校なのに!!」


 学校であるとしたらそれは禁断の愛ってやつになるしそれには興味ない!

 まぁ街でリノアちゃんと出会った時はおしかったけど。

 せめてもう少しジャグナル君が来るの遅ければ何か先があったかもしれないけどな。


 「お兄ちゃん……街でナンパとか?」

 「してないしてない!!」


 フランよ、ナンパとかいう言葉どこで覚えたんだ!?

 それに、ナンパではないけど街とか何か近いところ言い当てるの止めてくれる!?


 「まぁまぁ、こんなところで立ち話はなんだから中に入りなさい」


 俺がいろいろ心の中でフランに抗議をしていると母さんからもっともな言葉をかけられた。

 もっともな事なので俺たちは母さんの言う通りリビングに向かった。


 

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