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第四十四話 決意

 「ライト君ちょっと待って!!」


 保健室から出て行った俺をライア君が走っておいかけてくる。

 そして、肩を掴まれ俺は振り返る。


 「ライア()、俺が甘かったんだ。俺がちゃんとしていればジャグナル君はこんな目に遭わずにすんだ……。俺が中途半端にしていたからこんな事になったんだ。だから……俺はドーラと戦うよ」

 「ライト君……決心したんだね」


 そうだ。

 俺は今まで不運でこの学校に来たと思ってここでの生活の事やみんなの事を考えてなかった。

 回りがなんて言っても俺はここの人間じゃない、俺の居場所はここじゃないって思って軽く流していた。

 でも、俺はここで学校生活を送り俺の事を思ってくれたり、頼ってくれている友達やクラスメイトがいる。

 それを大切に出来ない人間になんてなりたくない。

 それこそ人間として終わってしまうだろう。

 俺は今からでもそれを取り戻したい。


 「うん」

 「そっか……じゃあ僕もお供するよ!」

 「えっ!? いや、ライア君はーー」

 「みずくさいな〜、僕たち友達だろ?」

 「ライア君……」


 友達。

 前世でこんな関係の友達っていただろうか?

 これこそ俺が築きたかった友達って奴じゃゃないのか?

 それを俺は今まで……。


 「それに向こうが一人でくるとは限らないしね! 雑魚は僕が受け持つからライト君はドーラをよろしくね?」


 そう言ってライア君が微笑む。

 雑魚っていっても一応戦士学校に通う生徒だから弱くはないだろうけど、ライア君がいうと頼もしい。

 無詠唱とは言え魔法も使えるしライア君なら大丈夫だろう。

 この前は久しぶりに使ったから要領思い出すのに戸惑ったとか言ってたけど、それから感を取り戻したみたいだし。


 「わかった。ありがとう、ライア君」

 「どういたしまして……ってまぁ戦いが終わってからだね。じゃあ行こうか?」

 「うん」


 俺はもう一度ジャグナル君がいる保健室を見てからその場を後にした。

 向かうはB組の番長のドーラだ。



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