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第三十八話 テンプレの神様と笑いの神様

 「おいライト!」

 「ライト君!」


 二人の女の子の代わりに二人の男がやってきた。

 何を見て逃げたかと思えば、ジャグナル君とライア君だったみーーいや、ジャグナル君だろうな。

 俺の春が……。


 「おいしいところ持って行きやがって! まぁおまえの強さを改めて見れたから勘弁してやる!」

 「ライト君……残念だったね」


 ジャグナル君、俺はケンカしたくて行った訳ではないんです。

 その先が肝心だったんです。

 ライア君もライア君で分かってくれてるならもう少しジャグナル君を……いや、あえて? やっぱりそっち系? それともジャグナル君が先走ったの? どっち!?


 「ライア、なにがだ?」

 「……もういいよ」


 俺はジャグナルの問い掛けを終わらす。

 ジャグナル君は全く気付いていないみたいだし悪気があった訳ではないだろう。

 それに行ってしまったのものは仕方ないしどうしようもない。


 「でも、さっきの絡まれてた女の子はなかなか可愛かったな! ライトはどっちがタイプだ?」

 「……」


 黄緑色の髪の女の子です。

 リノアって名前らしいです。

 一目惚れです。

 ちなみにもう少しで一緒にご飯行けそうだったです。


 「ジャグナル君、それってわざと?」

 「ん? なにがだ? ライア?」


 俺が心の中で棒読みで答えているとライア君が、さすがに俺を可哀想に思ったのか代わりにジャグナル君に問い掛けてくれたけど、ジャグナル君は相変わらず何も気付いていないらしい。

 ……案外天然かもしれない。


 「もういいよ……」


 ジャグナル君が天然と思うと俺は怒る気力も嘆く気力もなくりなりただ呟いた。

 俺はさっきから『もういいよ』しか言えないほど話す気力もない。

 俺に訪れたのはテンプレの神様ではなく笑いの神様だったのだろうか?

 ……俺はこんなオチを望んでいない。


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