表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/143

第三十五話 反省します

 「くらえぇぇぇぇぇ!!!」


 男のうち一人が俺めがけて突っ込んでくる。

 男のスピードはジャングル君のより遥かに遅い。

 俺って意外と身体強化してなくても動体視力はいいみたいだ。

 小さい時からフランと特訓した成果だな。


 俺は男の動きを見ながら無詠唱で身体強化の魔法をかける。

 そして、男がパンチを繰り出してきた瞬間そのパンチを半身になり躱す。

 すると無詠唱の身体強化は効果が切れてしまう。

 それは、避けるという動作をして次の行動を考えている間に魔力への意識が途切れるからだ。

 俺は再度無詠唱で身体強化、そして右手に魔力を少し集中させ右手を拳にして、男の鳩尾へ突き出す。


 「なっ……うっ!?」

 「え……?」


 男は身体をくの字に曲げ飛んでいく。

 もう一人の男は口をあんぐりと開け、さらには目が飛び出るんではないかと言うほど目を見開き驚いている。

 ……やりすぎてしまっかもしれない。

 右手に魔力集め過ぎてしまったかも!?

 生きてますか!?

 罪人になるのは嫌だ!!


 「な……に、が?」


 吹き飛ばされた方じゃない方の男は何が起きたか理解出来てないみたいだ。

 まぁ、普通は俺みたいな男にやられるってのもそうだけど、吹き飛ばされるなんて思わないはずだしな。

 ってそれどころじゃない!!


 「あ、あの〜……生きてますか?」


 俺は吹き飛ばした男に駆け寄り声をかける。


 「……」


 男の反応はない。

 ……これはヤバイ!!

 まさか、本当に殺ってしまったのだろうか!?

 殺人犯になったらフランは……父さんと母さんは……。

 逃げるか!?

 いや、逃げてもバッチリ目撃されているし……。

 こうなったら世界を敵に回して戦って世界征服して生き延びるのか!?

 ……いや、そんなのは絶対ダメだ!

 俺は『征服』じゃなくて『制服』が良い!

 ってそんな事考えてる場合じゃない!


 「うぅ……」


 そう俺が脱線して変な事を思っていたら男が意識を取り戻しつつあった。

 良かった!

 とりあえずは殺人犯にはならなさそうだ!

 でも、少し加減を覚えた方がいいかもしれない。

 これは反省しないと……。

 俺はそんな事を考えていた。

 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ