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第二十二話 魔法と気功

 「い、いや、たまたまだよ」


 俺はライア君に嫌な予感を感じ誤魔化す。


 「……ちょっと二人で話そうか?」

 「えっ……!?」

 「ほら、早く!」


 俺はライア君に手を引かれ校舎へ向かう。

 ライア君は見かけによらず意外と力が強い。

 反抗してもいいけど、もし魔法がバレてたら口止めしないといけないし……。

 ……もし、違う展開だった時は全力で抵抗しよう。

 俺はそんな事を考えながらライア君について行った。


 「さて、ここでいいかな」


 ライア君に連れて来られたのは使われていないだろう教室。

 今の段階ではどちらとも受け取れる為どうしようも動けない。

 話なのかそれとも……。


 「ライト君って何者?」

 「えっ……?」


 予想外の問いかけに思考がついていかない。

 でも、あっち系の危ない展開ではなさそうだけど……。

 それに、俺からしたらライア君が何者(・・)なのか知りたいけど……。

 そっち系なのか無害なのかどうか。

 というか、話は俺の魔法の方だったか。

 でも、これもバレるのは良くないし出来れば誤魔化かしたい。


 「いや、何者も何もスーラ村から来たライトですが……」


 ……なぜだ。

 何故こういう時に限って嘘スキルが発動しない!


 「ふーん、まぁいいや。でもなんで気功(・・)が使えるの?」

 「気功……?」


 気功ってなんだ?

 俺が使ったのは魔法だけど……。


 「えっ!? 無意識で使ってたの!?」


 ライア君は驚愕した顔をしている。

 いや、無意識というか普通に詠唱しているんでメッチャ意識してますけど……。


 「いや、無意識というかなんというか……」


 俺は説明に困ってあやふやに受け答えする。

 

 「まぁ、君と握手した時に体内にある魔力が凄いとは思ったけどまさか知らないままに気功(・・)として使いこなしているとはね。でも、その身体(・・)で特待生っていうからには何かあるとは思っていたけど」


 あっ、そういう(・・・・)意味で握手したり身体見たりしてたのか。

 なら、良かった。

 でも、ライア君は気功と何度も口にするけど、意味が分からない。

 前世で言ったら少し胡散臭いものだけど、それを魔力と思えばいいのかどうか。

 うーん……ちょっとカマかけてみるか。


 「気功(・・)って身体強化する魔法とかじゃないの?」

 「え? 身体強化する魔法とか何言ってるんだい? そんなのがあったら魔法使いが万能になるじゃないか」


 ……どうやらこの世界には身体強化の魔法は一般的にはないらしい。

 俺フランにも教えちゃったよ……どうしよう。


 「そ、そだっけ? はは。それで気功ってのは?」

 「はぁ〜、何も知らないで使ったのか。ライトは本当凄いね。見ててね」


 そう言うとライア君は目を閉じた。

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