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最終話 別れの時 〜次の学校へ〜

 「やっと解放されたね」

 

 あれから三日間、俺たちは衛兵さんに四六時中見張られながら取調を受けた。

 あの後、レインはベイル先輩に付き添われ出頭した。

 レインはあの後、何も抵抗しなかったそうだ。


 そして、事件の全容も明らかになった。

 まず、大量にあった魔導具についてはレインが独自に開発したらしい。あいつは魔法を使うだけでなく、そっち方面でも優秀だったようだ。

 それで、仲間に魔導具を渡し、盗賊行為をやらせたり、盗品をチェスター先輩を使って学生に売りつけるという事もさせたらしい。

 もっともチェスター先輩については自らレインに志願してやらせてもらったらしい。どうやら影の翼(シャドウ・ウィング)に入りたかったようだ。

 元々レインは期待してなかったが、チェスター先輩が魔導具を奪われるという不始末を起こした為に今回出てきたらしい。


 一連の流れで影の翼(シャドウ・ウィング)は一斉摘発され、壊滅、解散したらしい。


 それで、一連の事件は解決。

 そして、戦士学校としては二年生の大半が関与してたという事でしばらく休業になり立て直しが図られる。


「それにしてもライト君が魔法学校に特待生で入学とはね」


 俺は取調で魔法を使える事を素直に言った。すると、魔法学校の特待生が起こした事件を解決した魔法使いという事で噂になり、国から偉いさんが来て魔法を見せるはめになり、あれよあれよと言う間に魔法学校に特待生として入学する事になった。


「自分でもびっくりだよ」

「はは! まぁ次の学校でも頑張ってね、魔法戦士さん」

「ライア君……その呼び方はやめて」


 俺が魔法を使える事をいうと世間は戦士+魔法使いで魔法戦士と俺を呼ぶようになった。

 魔法戦士……そのキャッチフレーズが恥ずかしい。


「はは! ……まぁ元気でね」

「うん」


 俺は魔法学校に入学する為に一度家に帰って準備をする。戦士学校ともお別れだ。

 戦士学校はこれから再建の為にしばらく授業は中止されるようだ。

 でも、今年卒業するベイル先輩が戦士学校の教員として入るから、きっと大丈夫だろう。


 それにしてもやっぱり見送りはライア君だけか。俺はみんなに嘘をついていたもんな。

 俺が魔法を使える事を隠していたのを「なんで教えくれなかったんだ! 仲間じゃないのか!?」とジャグナル君とドーラ君に怒られてしまった。バルテル君は一応理解してくれてるだろうけど……。


「じゃあ行くよ」

「うん、またね」


 俺はライア君に挨拶して学校の外で待つ馬車へ向かう為に校門を後にしようと歩き出す。


「ライトーーっ!!」

「ーーっ!?」


 俺はその声に振り返る。


「ジャグナル君!? ドーラ君、バルテル君も!? ベイル先輩まで!?」


 そこには俺が共に過ごしたみんなの姿があった。


「二人、意地、張る、大変、だった」

「うるせぇ! 俺だって意地くらいあるわ!!」

「まぁ落ち着け、ドーラ」

「ちっ、ベイル先輩……いやベイル先生に言われたらしょうがねぇ……。……ライト、まぁなんだ? 元気でな」

「ドーラ君……うん、ドーラ君も元気で」

「おう。またケンカしようぜ」

「……それはいいかな?」


 ドーラ君とのやりとりに笑いが起こる。


「ジャグナル君……」

「ライト……」


 笑い声の中、ジャグナルだけは真剣な顔で俺の元へ歩いて来る。

 ……怒られても仕方ない。嘘ついてたんだから。


「俺とおまえは仲間であり、ツレだ。なのに嘘をついてたのは裏切りだ」

「うん……」

「……でも、ツレだからそんな事はもう気にしない。だから、これからも俺たちは仲間だ」


 そう言ってジャグナル君は微笑む。

 そして、ジャグナル君は拳を前に出す。


「ジャグナル君……うん、ずっと仲間だからね!」


 俺はそう言ってジャグナル君と拳を合わせる。


「次の学校でも頑張れよ。ライトならこの学校を変えたように、レインがあんな風になった魔法学校も変えられるかもしれない。だから、ライト、次の学校でも一番を目指して頑張れ!」

「うん、頑張るよ!」


 俺がそう言うと馬車のおじさんが「そろそろ行くよ」と声をかけてくる。


「……じゃあ行くね!」

「おう! まぁ違う国に行くんじゃないし、いつでも会えるからな」


 そう言ってジャグナル君と笑い合う。

 他のみんなも口々に俺に声をかけてくれる。


 この学校に入った時はどうしようかと思ったけど、いろんな経験を出来たし、大切な仲間も出来た。

 今思えば、この学校に来れて良かったと思う。


「じゃあまたね!!」


 次の学校は何があるか分からない。

 でも、頑張ろうと思う。

 だってみんなと約束したから。

 レインや戦士学校の生徒みたいに世間からは魔法使いの下に見られるような環境を変える為にも俺は平民、戦士学校出身として頑張らないといけない。


 俺はそう決意し、みんなに手を振り別れを済ませる。

 次は魔法学校、何が待ち受けるか分からないけど、俺は学校で一番を目指す!!

 

『憧れの転生 〜異世界に転生した俺は学校で一番を目指す〜』を読んで頂いている皆さん、いつもありがとうございます。

 

 急な事ですが、一旦ここまでで、この話を完結し、続きは新作で投稿しようと思います。


 理由はこの話を書き始めて、途中から一話のボリュームが少なくなって話数が増えた為です。どこかで修正しようかとも思ったのですが、いきなり文字数を増やすのも……と思い、一度戦士学校編で完結にして、続きは新作で今夜10時前後に投稿しようと思います。

(寝落ちして出来なかったらすいません)


 次は、一話を二千文字〜にしてボリュームアップさせて、新規投稿をしようと思っていますので、よろしければそちらも読んで頂けたらと嬉しいです。

(主人公のヒロインはもちろん、妹のフランの問題も書いていこうと思います)


 ここまでこの話を続けて来られたのもひとえに皆さんのおかげです。

 ありがとうございましたm(__)m


 そして、これからも頑張って執筆致しますので、よろしくお願い致しますm(__)m


 なお、続きは、


『憧れの転生 〜異世界に転生した俺は学校で一番を目指す〜 そしてついに俺は魔法学園に入学した編』


 として、今夜の10時前後に投稿予定ですので、よければ続きの方もよろしくお願いしますm(__)m


 最後まで『憧れの転生 〜異世界に転生した俺は学校で一番を目指す〜』を読んで頂きありがとうございました!


                  コイコイ


※追記


新作投稿しました!

リンク貼ろうして失敗したので、すいませんが、続きを読んで頂ける方は、良ければ作者から飛んで新作の方へとお願いしますm(__)m

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