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第十一話 初登校

 「心の準備はいいかい?」

 「はい!」


 俺のクラスの先生であるクライフ先生は俺に言葉をかける。

 クライフ先生は名前に似合わず短髪の黒髪で髪を立たせていて筋肉隆々。

 前世で言うならバリバリ体育会系ですって言う感じだ。

 ここの世界で言うなら両手剣を振り回し、次々と敵を倒して行くって感じだろう。

 そのクライフ先生に俺は頷き返事をする。

 昨晩、馬車で学校の寮についた俺は夜遅かったという事もあり、誰とも出会わず今日を迎えている。

 ちなみに、今から入学式で特待生だから挨拶……っていう訳ではない。


 今季節は前世で言う秋。

 奇しくもこのウェルホルム国も前世と同じように四季があり、学校の年間スケジュールも似たような形になっているみたいだ。

 なので、入学式はとっくに終わっており、心の準備と言うのは目の前の扉を開ける事に対してだ。

 この扉を開けたらクラスメイトとご対面と言う事になる。

 まさか、味わう事がないだろうと思っていた転校生の気持ちを味わう事になるとは……。

 休み時間になったら質問攻めとかにあうんだろうか。


 特待生での入学だから一年生と言えど周りは年上ばかり。

 ちなみにクラスは1ーAだ。

 クラスの表記まで前世に近いとは……。

 まぁ『1ーゴブリン』『1ーオーク』『1ースライム』とかでなかっただけ良しとしておこう。

 これだとオークのクラスだけよく分からない表記になる。

 それにしても王立学校なのにクラスが少ない。

 やっぱり戦士(・・)学校だからだろうか。


 まぁ、今日からついに学生としての俺が始まる。

 緊張がないと言えば嘘になるけど、この扉を開かないと俺の人生の第二章も始まらない。


 「いくぞ!」

 「お願いします!」


 お願いしますという表現が適切だったかどうかはとりあえず置いておいて、クライフ先生はドアの取っ手に指をかけ右へ引く。

 そして、ドアは右へ開き、上から黒板消しが落ちてくる事もなく普通に開いた。


 『……なんじゃこりゃぁぁぁ!!!』


 俺は今日室の中を見渡し心の中で叫んだ。

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