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第百十八話 仲間意識

 「ライア君!?」

 「大丈夫大丈夫! 僕は能力だけじゃなくて読みで勝負してるところもあるから。あれくらいの単細胞相手だったら裏をかかれないよ」


 確かにライア君は予備動作や相手の心理から攻撃を読んでいるところはあるけど……。

 それでも、大人数相手では限界があるだろうし何より行動を読んだとしても対応しきれない可能性も高い。

 ……ライア君、俺の事を気遣ってあえて危険な役割をやろうとしてるな?


 「ははっ!! 確かに単細胞相手だからな!」

 「ドーラ、同類?」

 「あぁん!? 一緒にすんなっ! だいたいいつもバルテルはよっ!」

 

 あぁ……始まった。いつもの展開が。


 「違う、俺、心配、してる、俺たち、仲間、危険、ダメ、ドーラ、無茶、する、心配」

 

 あれ? なんか違う展開……?


 「お、おう。なんだ急に……」

 「俺たち、仲間、みんな、無事、帰る」

 「そうだな。ベイル先輩も目が覚めた時、俺たちがやられてちゃ気に病むだろうしな。それに俺たちは仲間だ。だから誰一人かけちゃいけねぇ!」


 そうだ。ジャグナル君の言う通り俺たちはみんな無事に帰らなければならない。もし誰一人でもやられたら、ベイル先輩が気に病むだろうし、何より仲間がやれるのは残された者も心が病む。だからこそ、みんな無事に帰らなければ。

 

 「はは! ドーラ君、今回は一本取られたね? まぁバルテル君やジャグナル君の言う通り僕らはみんな仲間だからね!」

 「ライア、無茶、しない、でも、俺たち、力、足りない、だけど、出来る限り、やる、だから、ライア、無茶、するな」

 「……こりゃ参ったな……まぁ無茶はしないよ。その分頼りにはしてるからね?」

 「うす」


 何だろう? バルテル君のおかげで五人が今までより纏まった気がする。

 ……よしっ!


 「さぁ行こう! チェスター先輩達の元へ!」


 俺が最後纏めるかのように言葉を発すると、みんな明るい表情で頷く。

 そして、誰からともなく拳を出して俺たちは拳を合わせ気持ちを確かめ合った。

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