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番外編 ファンタジー世界で、私は真の悪役ヒロインになる!-その3

 さて、とりあえずは文芸部の仲間……ではなく私を倒そうとした敵すべてを一瞬にして倒した私。

 攻略本を見る限り、次に目が覚めるのはあの道を更に進んだ所にある町の宿屋らしい。

 徒歩で移動しなくて済んだ分楽でいいのかなと思いながら背伸びをする私。


 とりあえず、城に瞬間移動して戻って、いかにも魔王が座っていたような豪華な玉座に座ってみた。

 座り心地の良いふわふわした椅子。

 これはなかなかいいわねと思いながら、しばらく座っていたのだが……。


「暇すぎる。どうしよう……攻略本でも読もうかしら」


 一人呟いて読んでいくが、一通り目を通してしまえばそれも飽きて退屈になってしまう。

 試しに部下らしい魔族を読んでみたら美形の魔族(男)が来たが、


「それで、私の話し相手をして欲しいのだけれど」

「会話用のプログラムが組み込まれておりません」

「……」


 といった事務的な返事が返ってきて、私を絶望させた。

 本当にどうしよう、私は真剣に考えた。

 考えて足をぶらぶらさせてから、よしっ、と立ち上がり、


「よーし、皆の所に遊びに行こう!」


 そう思ってマップを浮かび上がらせたのだった。







 現れた私にまずローズマリーが言った一言とは、


「裏切り者め……良くもおめおめと私の前に姿を現せたものね」

「やだー、ただのゲームのイベントじゃん。私もやりたくてやってたわけじゃないし」

「……いきなりラスボスに初心者冒険者が倒されるなんて、トラウマになるレベルよ!」

「でも理由があったわけで」

「どんな理由?」


 ローズマリーに聞かれて私は攻略本を取り出し、該当ページを開いてから、


「“災いの芽は早いうちに潰しておこうという理由から”らしいわよ」

「……で、だったらどうして私達は生き残ったの? 設定上」

「えーと、主人公であるローズマリーには秘められた力があり、それで何とか防御をしたらしいわ」


 ご都合主義的な展開ねと私は肩をすくめる。

 相変わらずローズマリーは機嫌が悪そうだ。

 かといって過去を振り返っていても仕方がないので、そこで私は周りを見回し、


「そういえば、ミナトとユーマはどうしたの?」

「花お姉ちゃん、僧侶のカモミールと一緒に装備を見ているわ」

「? 何で一緒に行かなかったの?」

「頭に来たから」


 ローズマリーが怒ったように言う。

 何があったのか聞くと、ローズマリーは私の服を見て、


「なんでミントはこんなおしゃれで露出度の少ない服を着ているのよ!」

「……ローズマリーだってそうでしょう?」

「今はね! でもこれからどんどん防御や攻撃力が高くて、付属の変な魔力上昇効果とか足が速くなる効果とかついたものを選ぶと……ビキニなるの」

「……は?」

「だから水着よ! ビキニの! 下着だけみたいな!」


 熱弁する彼女に、私はまさかという気持ちになりながらも、


「えっと、高価で強力な服のアイテムを選ぶと、水着になると?」

「そうよ! しかも男性の場合は甲冑になって、顔すら見えなくなるし。ただ、カモミールみたいな僧侶の場合は、そこまで変わらないらしいけれど……私なんかは、あんな、あんな……」


 わなわな震えるローズマリー。

 だがそこで私は気づいてしまった。


「まさか、蒼一兄ちゃん、自分の彼女だけはそんな目に遭わないようにしているとか?」

「……なんだと?」

「い、いえ、で、でもそんな強力な装備でなくともユーマに守ってもらえば……」

「ユーマは、さりげなくこういった装備があったほうが良いって誘導したの! だから私は一人で怒って宿に帰ってきたの!」

「まったく、男は……ユーマ達も露出度が高い装備を付けれれば良いのにね」


 そう呟いた私はある事に気付いたのだった。

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