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フラグを削ったりして

 言質をとったので、大丈夫だろうという事でそちらは放置プレイにしておいて。

 そして、何処か不機嫌そうな二人に私は、


「それで、今度の土曜日に遊園地に私と一緒に行って欲しいの」

「……この状況でそれを言える貴方は凄いと思います」

「お褒めにあずかり光栄ですわ。それで、二人にも来て欲しいの」


 私の提案に二人揃って、今度は何に巻き込まれるのだろうという顔をした。なので、


「遊園地には本来ならば、カモミール、ローズマリーと、ユーマ、ミナト、サトルで行く事になるの」

「……なぜそこまで親しくない彼らと俺が遊園地に?」

「本来立つはずのフラグが幾つかあって、そのローズマリーとの接触があるからそういった流れになるの。私が手を打ったから、接点は存在しないけれど」

「……それで、どうするんだ?」

「そこでユーマが、彼のお兄さんと接触して、その劣等感から色々あって……それを見つけたローズマリーが解決するらしいの。そして、その時の本来の私の役目は、カモミール、サトル、そして遊園地で会ったレイとヒュウガちゃんの足止めをする悪女だったの」


 それを聞きながらミント0号はすこし考えて、


「……それってサトルに会いに来ていたのかしら。他の人達と楽しくしているなんて、気になって追いかけてしまうかも」

「なるほど……あ、そうそう、ミント0号は昔からローズマリーの事を知っているのよね?」

「ええ、ミナトの弟のユーマのお友達だったから、たまたま目について」


 ミント0号が情報を口にした。

 そういえばミント0号と、あの腹黒生徒会長ミナトが幼馴染な設定が……。

 という事は、昔から面識があったのか? と私は思いつつ、ユーマのミントへの対応は、何かが違う気がする。そこでミント0号が、


「でも、私がミナトと幼馴染になったのはユーマの父親と母親が離婚した後の事だったはず。話でユーマの存在を知って、たまたま同じ学年なので彼を知り、ローうマリーを知っただけかと」

「それで、もしかしてユーマはミントがミナトの幼馴染だと知らないのかしら」

「……そういえばミナトがユーマと会っているのを、私は見かけた事がありませんでした」

「……兄、ミナトに劣等感を抱いているとユーマは言っていた気がする。それで話したりあまりしないと」


 ユーマの劣等感から疎遠になった兄弟。二人の確執。

 だがやる事は変わらないので私は、


「でもどうせどうにかなる事は確定しているから、私はミナトとローズマリーの好感度が高くなる事態を避けたいの。そのために、ミント0号には、カモミール達を足止めして欲しいの」

「! む、無理です。話すのなんて……」

「だったら体調が悪いとうずくまっていて、他の人達を引きとめておいてくれればいいわ」

「で、でも……」

「そのイベントが終わればサトルとの遊園地デート……」

「行きます! でもそれなら私が初めからサトルと二人っきりでデートを……」

「もうし訳ないのだけれど、どういった条件でそのフラグが立つか分からないの。本当はそうさせてしまった方がサトルとの好感度が上がらないから良いのだけれど、現状では分からないから手出しできないわね」


 それにうなだれるミント0号だが、協力してくれるらしい。

 そして私は頭の中で更に考えて行く。

 後は食堂でローズマリーを遊園地に誘ったりその他のフラグを削ったりして、後は、


「モブモブ君(仮)を捕まえて……」

「そういえばそのモブモブとやらは誰ですか?」

「モブはモブよ。……顔写真一覧があれば伝えられるんだけれど……彼は私がどうしてこの世界に来たのかを知っているかもしれないのよ」

「……分かりました。これ以上振り回されるのも嫌なので、その顔写真一覧を放課後、俺が集めてきます」

「本当! 助かるわ―。ありがとう」


 それにサトルが微妙な顔をする。

 とりあえずはまた一歩前に進めたようなので、私には大きな問題ではない。

 でも本当に現実みたいに彼らは話し、考えると私は心の中でサトルとミント0号を見つつ思ったのだった。

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