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私が行く・異世界冒険譚  作者: ちょめ介
蒔かれた種はどんな木に育つのか
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第七話・宿を探して三千里…ところで三千里って何キロですかね?

はい、第七話投稿です。


今回もあれです。


平和分がたくさんあります。


さて、書くこともすくないので。


そいじゃ、第七話、始まり始まり…

はいはい、ようやく【グラブス】に入国できました。


伊那楓です。


金色の腕輪が3000S、日本円にして3万円で売れました。


でも入国税で2000Sかかってしまったので、残りの1000Sは袋の中に入れてあります。


まあ、まだ袋の中に首飾りと指輪数個が入っているので、これが換金できればお金になるでしょう。


そして今は日も暮れかかっていて辺りは薄暗いです。


早々に宿を見つけないとまずいでしょうね。


それにこの町【グラブス】は街灯も少なく、路地裏はもう真っ暗ですね。




閑話休題(それはさておき)




私が今置かれている状況はなかなかに大変です。


その前に、この世界【ケミスト】の事なんですがね。


この世界は奴隷が公に認められています。


それで、今の状況ですが男が数人倒れています。


【レーダー】は出さなくても頭の片隅に存在してるんですよ。


索敵範囲が狭くなってしまいますから、森にいた時は出していましたけど。


それでですね【レーダー】に反応があったんですよ。


複数の赤い点が後ろからついてきていました。


曲がり角でそれとなく確認したんですが、【レーダー】を出していないと範囲は100m四方くらいみたいです。


つけてきていることが確認できたので路地裏に入って待ち伏せをしましたよ。


どうやら全員人攫いらしいんですがね。


そりゃ、見かけが小さい女の子がこんな薄暗い時間に、一人で歩いていたら人攫いくらいでるかもしれませんがね。


近づいてきたところをブレードで切りましたけど。


まあ、連れ去ろうとしても【霊力障壁】で近づけないんですがね。


「う…ぐ…何しやがった…」


これは驚きですね。


一人だけ意識があります。


「いえいえ、気にしないでください。自分の身を守っただけなので。」


奴隷は公に認められていますが、人攫いは犯罪です。


奴隷には犯罪者がなったり、口減らしの為に家族に売られたりしてなるものです。


しかし、それでは数が足りないので人攫いを仕事にする人もいるんでしょうね。


主に狙われるのは女や子供、攫われたら末路は大体決まっています。


「てめぇ…見つけたら…ただじゃ…」


なにか言っていますが知りません。


それに路地裏はかなり暗いうえに灯りもないので、顔は分かりません。


無視して宿を探しましょうか。




閑話休題(宿を見つけました)




丁度いいところに宿を見つけたので今日はここに泊まりましょうか。


外観は新しくも古くもなく、かといって綺麗でも汚くもない。


まあ簡単に言っちゃえば普通です。


これといった特徴もなく、完全に町並みに溶け込んでいます。


特徴が無いのが特徴みたいなかんじです。


入ってみても、いたって普通の宿屋ですね。


どうやら一階が食事場所で、二階が宿の様です。


数人が食事をしていました。


フロントにベルがあるので鳴らしてみましょうか。


ベルを鳴らすと心地よい音色が響きました。


間もなく奥から恰幅のよい、茶色い髪の女の人が姿を見せました。


「いらっしゃい、今日は泊まりかい?」


「はい、お願いします。食事もお願いできますか?」


「ああ大丈夫だよ。一泊、朝と夜の食事つきで300Sだよ。ところで…」


「はい?」


「お母さんかお父さんはどこだい?」


むぅ…


「これでも20超えてますよ?」


ん?後ろから何かを吹き出す音が…


「そうなのかい!?いやぁ、悪かったね。娘よりも歳下に見えたもんだから。とりあえずこれに名前書いておくれ。」


「まあ、自覚はあるので気にはしていませんけど。」


宿帳を渡されたので、そこに名前を書き込みます。


そういえば名前はどうしましょうか。


「ところでおかみさんの名前はなんでしょうか?」


「あたしかい?あたしはアラベル・ガドリンだよ。気軽にベルって呼んでちょうだいな。」


親から貰った名前をこの世界で使いたくないし、名字の伊那をカタカナにして、イーナでいいか。


「イーナだけかい?ファミリーネームかファーストネームかもわからないし…これだけかい?」


「どちらかと言えばファミリーネームですが…まあ、イーナと呼んでください。」


「まあ、詳しくは聞かないよ。人にも色々な事情があるからね」


「ありがとうございます。」


「そういえば一人で来たんだろ?大丈夫だったかい?」


「え?何がですか?特になにもありませんでしたけど…」


「そうかい?運がよかったね。暗くなってくると人攫いが出るからね。気をつけなよ。」


「はい、わかりました。気をつけます。」


確かに、気を付けておかないと危ないですね。


…主に人攫いが、ですが。


「じゃあ部屋に案内するけど…ミシェル!ちょいと来ておくれ。」


「はーい」


二階から声が聞こえ、女の子が下りてきた。


「どうしたの?お母さん」


「お客さんだから、部屋に案内しとくれ。じゃあ、あたしは食事の用意をするから。荷物を置いたら下りてきとくれ。」


そう言って部屋に戻っていった。


「それじゃ、お部屋に案内するんでついてきてください。」


「ああ、はい。」


先を歩くミシェルちゃんの後をついていく。


「お客さんはどこからきたんですか?」


「どこから、と言うと?」


「ああ、すみません。お客さんにどこから来たのかを聞くのが楽しみの一つなんですよ。まあ大体が【アンヴィーラ】からのお客さんなんですけど。」


【アンヴィーラ】というとこの世界の中央の国だ。


「へぇー、なにか理由でもあるんですかね?」


「うーん…私の考えですけど、この【グラブス】は【アンヴィーラ】から近い町ですからね。この町で補給をしてから他の国に行くんじゃないんでしょうか?」


なるほど、理にかなってるかな?


「でも、この宿って特徴がないじゃないですか?」


「まあ、言っちゃ悪いですけど、街並みに溶け込んでましたね。」


「ええ、でもそれがお客さんによっては『逆に目立っている』とか『老舗の風格がある』とかで結構評判なんですよ?」


「そうなんですか。」


まあ、確かに町並みに溶け込みすぎて逆に目立ってしまっているが…


「ですから、お客さんの話もたくさん聞けるんですよ。」


「へぇ…」


「で、お客さんどこから?」


「ええっとですね…」


これは困りました。


なんと言えばいいんでしょうかね?


「まあ、【アナリティカ】の近くにある村ですよ。」


「村…ですか?」


知識を参照したところ町よりも規模が小さい村も少数ながらあるようです。


「ええそうですよ。そこを出て…まぁ、稼ぎに出てきたようなものです。」


「そうですか…」


そんなことを話している内に部屋に着いたようだ。


「それじゃお客さん、荷物を置いたら下の食堂に来てください。お母さんが食事用意してあると思うので。」


そう言ってミシェルちゃんは下に降りて行ったようだ。


「ふぅ…」


荷物と言っても、持っているものは汚い袋だけ。


まあ、なんでも入る不思議な袋なんですが…


とりあえず袋だけ置いて下へ降りて行った。




閑話休題(食事終了)




「いやぁー、おいしかったです。」


「こっちとしちゃ、そんなにおいしそうに食べてもらえるだけでありがたいよ。」


いや、本当においしかったんですよ?


さすがにご飯ではなかったですがね。


【地球】の欧州方面の料理に似ていました。


「そういえばベルさん。この宿屋の名前ってなんていうんですかね?外が薄暗くて看板が見えなくて。」


「そうなのかい?よくここが宿ってわかったね。ここは【グラブス】でも一番繁盛してる宿屋・ガバラスだよ。【アンヴィーラ】帰りの新人ギルド員がよって行くからね。」


「あれ?この町じゃ、ギルドに登録できないんですか?」


「ああ、ギルドに登録するには【アンヴィーラ】に行かないといけないんだよ。【アンヴィーラ】で登録さえすればそこいらにあるギルドで依頼が受けれるけどね。」


「面倒くさいですね…ここから【アンヴィーラ】までどのくらいかかりますかね?」


「直通の馬車が通ってるけどね。それでも丸1日はかかるよ。安全だけど値も張るし、お金が無いんなら乗合をお勧めするよ。」


「乗合ですか?」


「そう、【アンヴィーラ】まで一緒の人を探してから自分達で馬車を雇って、向こうに着いたら金額を折半する。人数が多いほど自分の負担が少なくなるからね。」


タクシーみたいなものですかね。


【アンヴィーラ】までの運賃を決めてからでないとトラブルの原因になりそうですね。


「ちなみに歩きで何日くらいかかりますかね?」


「そうさね、野宿をしながら歩き続けて3日はかかるよ。」


時は金なり、とはよく言ったものですね。


「乗合の事なんですけど…ここから【アンヴィーラ】に行く人を都合よく見つけられますかね?」


「ああ、そのことかい?直通の馬車の停留所で待ってる人に声をかけて、都合があえばいいのさ。」


どうしましょうかね…


「まあ、時間もあるから今夜一晩じっくり考えな。」


「ええ、そうします。」


挨拶をして、部屋に戻りました。




閑話休題(入浴後)




やっぱりお風呂は気持ちいいですね。


浴槽にお湯をためるだけですが、あの芯まで温まる心地よさは何物にも代えられません。


お風呂は人類最大の発明ですね。


「それにしても今日は色々ありましたね…」


盗賊に遭遇したり人攫いを撃退したり、と大変でした。


ベッドに横になり、明日の予定を考えます。


「明日は図書館にでも行きますか…【魔法】について調べられればいいですね…」


一日の疲れや何やらで眠くなってきました。


今日の事はこれで眠りましょうか。


【霊力障壁】は常に展開しておきます。


何が起こるかわからない世界なので。


「明日は明日の風が吹く、か…」


まあ自分の人生です。


自分で道を決めますよ。

どうだったでしょうか?


きっと人攫いはロリコンの集団なんでしょうね(笑)


話の流れからして、きっと【アンヴィーラ】に行くことになりますね。


感想、意見、その他諸々、お待ちしております。

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