第五十九話・挨拶はとても大切です
はい、第五十九話投稿いたしました。
今回は特に記載することも…
ああ、そういえば、最近間違う部分が多くなってきている気がします。
1200万の250倍が300億って…
現在もあるかもしれませんので、報告をしてくだされば幸いです。
さてっと、第五十九話始まり始まり…
【アンヴィーラ】を出発して、およそ二時間。
いくつもの山を越え、広大な平原を疾走し、深い森を抜け、ようやく【アプライド】が見えてきました。
外面は、以前来たときとなにも変わらず、綺麗な町並みが広がっています。
もう夜ですから静かなのは当然でしょう。
あくまで外面だけですが…まあ、どうでもいいです。
私の目的はルビアを迎えに行くことだけ。
それ以外はどうだっていい。
聳えるお城に目を向けると、分厚い結界と巨大な【魔方陣】が地面に描かれているのが視えます。
この結界があるから、城内の騒ぎも外には漏れなかったのでしょうね。
「小賢しい…」
【霊力突進】を停止し、射突型ブレードを出して結界に近づき、結界を射突型ブレードで打ち付けます。
射突型ブレードと結界がガギギギギギ、と数秒拮抗しながら結界が滲み出すように顕現し、ピキビキビキビギ、と罅が全体に広がり、バギン!と結界が砕け散りました。
壊れて欠片となった結界の破片とともに【霊力浮遊】で、ゆっくりと地面に降り立ちます。
結界の破片が光を反射しているかのようにキラキラと色を変え、これはこれで幻想的な景色です。
「さて…」
異常に気づいたのか、正面の城門から十人程兵士が出てきました。
「なんだキサマは!どうやってあの結界を破った!」
「すでに制圧済みです。まあ、容赦をしなくていいから楽ですね。」
結界について知っている。
それだけで十分です。
「なぜ裏切ったのか、興味なんてありませんが…」
私の言葉が癇に障ったのか、隊長のような男が声を荒立ました。
「舐めるな!キサマが結界を破ったとて、我々は敗れん!方陣!」
その合図と共に、盾を持った兵が横一列に並び、その隙間を縫うように杖を持った兵が整列しました。
これは、方陣と言うよりは横陣ですね。
フィリスさんの剣を地面に突き立て、片手にグレネードを出します。
「そ、その剣は…!ええい、構わん!攻撃!かい―――」
隊長のような男の声が途中で途切れ、爆音とともに戦列が爆発しました。
「ああ、ズレてしまいましたか。仕方ありませんか。」
重く、反動も大きく、狙いもつけにくい。
まったく、使いにくいことこの上ないですね。
「まあ、それでも十分です。」
五体満足なのは隊長のような男だけ。
肉片やら血飛沫やら赤く染まった骨やらが、辺りに飛び散っています。
「も、門を下ろせ!早くし―――」
背中を見せて逃げ出す隊長の頭を射突型ブレードで吹き飛ばすと、鈍い音が聞こえてきました。
隊長の最後の声が聞こえたのでしょう。
短い地響きと共に、門が閉じられてしまいました。
近づいてノックしてみても、向こう側からは返事一つ返ってきません。
射突型ブレードで殴りつけると大きな音が鳴り響き、大きな穴が空きました。
こうやって、門の中を歩くというのも新鮮ですね。
そういえば、他人の家にお邪魔するわけですし、挨拶は大事ですよね。
「さて、お邪魔します…でしょうか?まあいいです。家主さんも見逃してくれるでしょう。」
門を抜けると、私を囲むように扇状に兵が配置されていました。
数えきれないほどの人数が槍や剣、杖や盾を構えて、すでに臨戦態勢となっています。
王様の人望が無かったのか、それともあちら側からの見返りが甚大だったのか。
「まあ、どちらでも構いませんよ。あなたたちが邪魔をするのなら、私の進路を妨げるのなら…」
片手にはグレネードを、もう片手には白い光の剣を…
「皆殺しだ。」
そして聞こえてくるのは、断末魔と爆音と…
はい、どうだったでしょうか?
主人公がお城に侵攻を始めたようです。
なぜなら【家族】を迎えに来たからです。
無血開城ならぬ流血壊城ですね。
今回破壊した結界は大会中に破壊した結界よりも、高出力のようです。
大会の結界は一瞬も耐えられませんでしたが、この結界は数秒も耐えることができました。
感想、意見、その他諸々、お待ちしております