第五十話・親愛と友愛の違いとはなんでしょうか
はい、第五十話投稿いたしました。
とうとうこの小説も第五十話という大台に乗りました。
長かったですね…
それと、数日前にユニークが7万を超えました。
番外編については少々お待ちを…
よっと、第五十話始まり始まり…
どうも、イーナこと伊那楓です。
セルナと共に人身オークションに行き、もう四日が経ちました。
なんだか、あの日からセルナの様子がおかしいんですよね。
それに【魔眼】についても聞いてきましたし。
…まあ、大丈夫でしょう。
そしてルビアは順調に勝ち上がり、今日の試合で私と戦うことになります。
いわゆる準決勝ですね。
「で、イーナ。ルビアと試合だけど、勝てんのか?」
宿を出発し、試合会場まで道程でセルナが聞いてきました。
ちなみに、リリウムとルビアと【緑竜】は先に行ってしまいました。
さて、どうしますか…
「賭けたお金が無駄になってしまいますからね。負けるわけにはいきませんよ。」
セルナにはそう言いましたが、本当にどうしましょうか。
手加減をして勝てるハズもありませんし、かと言って本気で戦うというのも…
「でもさ、頼めば棄権してくれんじゃねえのか?ルビアも戦いたくねえだろうし。」
「それは、多分無理ですね。」
「なんでだ?」
「リリウムにもいいところを見せたいと言っていましたから。それに、ルビアはああ見えて頑固ですし。」
ルビアの勝利条件は私を倒すこと。
対して、私の勝利条件はルビアに負けを認めさせること。
この差は大きいですね。
「できる限りは頑張りますよ。負けたら負けたでそのときです。」
「おいおい…」
さて、どうしましょうか。
ルビアへのあらゆる兵装の使用は自粛、更に【霊力爆発】は使用厳禁。
使えるのは【霊力浮遊】や【霊力急進】や【霊力突進】といった攻撃には使えないものだけ…
なんという無理難題なんでしょう。
ゾクゾクしてきました。
閑話休題
『いよいよ始まります!準決勝!なんなんでしょうかこの二人は!どちらも予戦を突破し、名だたる【No.】を薙ぎ倒し!予選突破者同士なんて史上初めてなんじゃないでしょうか!』
試合開始の合図が始まる前に、私たちについての紹介があるようですね。
そんなことより、早く始まりませんかね。
『一回戦を一瞬で終わらせた!小さい体のどこにそんな力があるのか!?【No.9】イーナ選手です!』
紹介が終わると、一際大きい歓声が沸きあがりました。
うるさいですね。
『今までの試合を拳一つで終わらせてきた!見た目は【人間】中身は【亜人】か!?【No.6】ルビア選手です!』
ルビアの紹介が終わると、私の時よりも大きい歓声が沸きあがりました。
その中には『結婚してくれー!』や『踏んでくださーい!』とかの声もありました。
まるでアイドル扱いですね。
『どちらが勝っても前代未聞!それでは試合開始です!』
ドラの音が響き、試合が開始されました。
とりあえず、言うだけ言ってみますか。
「ルビア、ちょっといいですか?」
「どうしましたか?イーナさん。」
「ルビア、棄権してくれませんか?」
「え…?」
「ここで負けてしまうと、賭けたお金が無駄になってしまうんですよ。だから―――」
瞬間、ルビアが動き、私の目の前で腕を振り上げました
【霊力急進】を起動、後方に移動します。
殴った場所が広範囲にわたって陥没してしまいました。
『る、ルビア選手!今まで通りの速攻です!そしてイーナ選手もそれを避けました!なんで避けれるのでしょうか!?』
「ルビア、いきなり殴るなんて穏やかではありませんね。どうかしましたか?」
「…私は今まで、イーナさんと一緒にいるのが楽しかったです。」
ルビアが話しを始めました。
「でも、あれから…あの時のイーナさんから変わってしまいました。」
そんなに変わりましたかね?
自分では分かりませんが…
「私は私ですよ。あの時からなにも変わっていませんよ?」
「違います!」
ルビアが声を荒げました。
「あの時のイーナさんは!もっと強かった!あの時のイーナさんは!なにも言わずに私を倒した!あの強いイーナさんだからこそ!私は一緒にいようと思った!だから…」
懐から杖を取り出し、私に向けました。
「だから…【魔法】を使います!あの時のイーナさんを!もう一度!」
【魔力】が杖に集中しています。
それに、この莫大な【魔力】は…
「上級魔法【ブレイズアロー】!」
視界を埋め尽くし【レーダー】を埋め尽くすほどの数えきれないほどの火の矢が、私を取り囲むようにして現れました。
それに、一つ一つの矢の大きさが私の身長を優に超えています。
初級魔法しか教えていなかったんですがね。
『る、ルビア選手!上級魔法を!?ホントになんなんだこの人は!?』
アナウンスの人も驚いていますね。
上級魔法を使える人なんて、そうはいませんからね。
私も見るのは初めてです。
しかし、この数は尋常ではありませんね。
「やっぱりダメですかね?」
「はい、私は棄権なんてしません。あの時のイーナさんでないのなら、ここで…!」
仕方ありませんね。
左腕には盾の形を模したブレードを、右腕には長い刀身のブレードを出します。
「イーナさん…本気で来てください!」
その声と共に、すべての火の矢が私に向けて突撃してきます。
全力ですべてを迎撃します。
はい、どうだったでしょうか?
主人公と【赤竜】が戦うの巻。
果たして【赤竜】の憧れる主人公とは…
主人公はあの時と、どう変わったのか。
そして、主人公はこの試合にどう決着をつけるのか…
次回へ続く!
感想、意見、その他諸々、お待ちしております。