第四十八話・地下の出入り口はただ一つです
はい、第四十八話投稿いたしました。
前回が長かった分、今回は短いです。
原稿用紙にして4枚行くか行かないか。
安定感が欲しいです…
それと、今年度の更新は本日で終了です。
次回の更新は年明けを予定しております。
それでは皆様、よいお年を…
へーい、第四十八話始まり始まり…
どうも、イーナこと伊那楓です。
お城に招待されてから、早三日。
ようやくこの日が来ました。
リリウムとルビアはお昼寝をしていますし【緑竜】はどこかに行っています。
今日を逃すと、行く暇がないかもしれません。
「それではセルナ、行きましょうか。」
「…いや、慣れたつもりだけどよ。それでもさ、突然思いついたように言うのは止めねえか?」
薬草や器具を弄っていた手を止め、セルナが言いました。
「大丈夫ですよ。数時間もあれば済みますから。【緑竜】の来る前に戻ってこれますよ。」
「いや、そういことじゃなくてだな…」
「さあ、それでは行きましょうか。時間も勿体ないですし。」
「聞いちゃいねえし…」
私が扉に手をかけると、セルナが失礼なことを言いました。
いえいえ、きちんと聞こえていますよ。
耳はいいと自負していますから。
閑話休題
宿を出てから繁華街に向けて歩き、数十分。
目的の場所に到着しました。
「それで…ここに用があるって本当か?」
セルナがそんなことを聞いてきます。
「そうですよ?問題でもありますか?」
「いや、なんか意外だと思ってな…」
「意外ですか?」
「ああ、イーナがこんなカジノに来るとは思わなかった。」
「そうですかね?」
私は、そんなに真面目そうに見えるんですかね?
「まあ、いいです。とりあえず入りましょうか。早く用事も済ませたいですし。」
セルナも言いましたが、到着した場所はカジノです。
この世界の中央の国だけあって、かなり巨大な施設になっています。
中に入ると、薄暗い雰囲気の中、トランプを捲る音や、ルーレットの回る音、人の笑い声や叫び声などが聞こえてきます。
なんと言うか、独特の雰囲気ですね。
「で、なにすんだ…って言っても、ここに来たってことは、賭けしかねえよな。」
「いえ、今日の目的は賭け事ではありませんよ。もっと別のことです。」
「別のこと?」
「ええ、とりあえず…」
そう言いながら着いたのは、換金所です。
Sをこのカジノ内でのみ使用できるコインに両替できます。
まあ、今回は関係ありませんけど。
「ようこそいらっしゃいました。本日はどういったご用で?」
「これをお願いします。それと、首輪も見たいんですが。」
「首輪ですか?失礼ですが、身分証の方を見せてもらっても…」
「どうぞ。」
ギルドカードを渡します。
「失礼いたしました。【No.9】イーナ様ですね。それでは、こちらへどうぞ…」
換金所の青年がそう言いながら、隠されていた扉を開けました。
「こんなところに扉が…?」
「セルナ、驚いていないで行きますよ。」
「ちょっ、待ってくれてもいいだろ!」
薄暗い通路を進んでいきます。
「で、これどこに続いてんだ?なんか下ってるけど…」
「恐らく地下でしょうね。入り口も一つしかありませんから、都合もいいんでしょう。」
「都合がいい?どういうことだ?」
「見つかりにくいですし、万が一の時に逃げ出さないようにですかね。」
もしも逃げ出してしまったら、危険ですから。
地下だと処分もしやすいんでしょうね。
「なあ、なんの話だ?さっきからよく分かんねえけど…」
「その内分かりますよ。それよりセルナ。先に行って席を取っておいてくれませんか?」
「ん?別にいいけど…お前はどこ行くんだ?」
「トイレですよ。セルナも行きますか?」
「行かねえよ!ったく…席を取っときゃいいんだろ。」
「ええ、お願いしますね。」
まあ、トイレと言うのは嘘ですけどね。
「さて…」
セルナも行きましたし、構造を頭に入れていきますか。
なるべく見つからないようにしないといけませんね。
はい、どうだったでしょうか?
本当はもうちょっと長くなる予定でしたが、校正の為に改めて読み進めたところ、ちょっと変だったので。大幅に削りました。
そんなことより、主人公はなにを企んでいるのでしょうか…
真相は来年へ持越しです。
それでも、ちょっと長くなりますが…
感想、意見、その他諸々、お待ちしております。