第四十三話・賭け事は身を滅ぼす原因です
はい、第四十三話投稿いたしました。
テストが連続で、書く暇が…
うわー…
やっちまいました…
すみませんでしたー!
次こそは計画通りに…!
しくしく、第四十三話始まり始まり…
どうも、イーナこと伊那楓です。
昨日はリリウムとルビアと、フィンチの討伐に向かいました。
相変わらずルビアは凄かったですね。
フィンチの突進を片手で受け止めていました。
私の方にも向かってきましたが【霊力障壁】で受け止めたので、傷一つありません。
まあ、後ろにはリリウムがいたので、通すわけもありませんが。
水の【魔法】を鼻から噴射してきましたが、それも【霊力障壁】を破るまでの威力はありませんでした。
【霊力障壁】で止まったところを、レーザーブレードで一刀両断しました。
倒れたところで、袋から短剣を出してフィンチの牙だけを切り取りました。
…ほとんど力任せでしたけどね。
閑話休題
そして今日、ようやく予戦が終わりました。
特に変わったことはありませんでしたよ?
片手に小型のレーザーブレードを出し、もう片手には消費の少ないレーザーライフルを。
ちなみに、このレーザーブレードとレーザーライフルは【フィジカ】で、あの王女様に渡したものと同じですね。
そういえば、あの王女様は今頃なにをしているんでしょうね?
もしかしたら、会えるかもしれませんね。
この大会には各国の王侯貴族がわざわざ見に来ますし。
まあ、それはそれとして、予戦で優勝した六人が本戦に進むようです。
六つのブロックに分かれ、そのブロックで一位になると、本戦に進むという形でした。
簡単に勝ち上がっていくことが出来ましたよ?
【魔法】を使ってきたり【魔具】を持っていたりしましたが、問題はありません。
レーザーライフル数発やレーザーブレード一太刀で、ほとんどの試合が終わってしまいました。
なんだか、審判の人は唖然としていましたが…
それと、やはりルビアも予戦に出場していました。
ルビアのパンチで場外に吹き飛んでいた光景は、圧巻でしたね。
ちなみに、場外になっても失格のようでした。
観客は、悉く声を失っていましたけど。
まあ、とりあえず私とルビアは、本戦に出場が決定しました。
予戦自体は三日に分けて行われるようです。
私とルビアは、たまたま同じ日に終わったわけですね。
さて、本戦が始まるまでは間が空きましたが…
「セルナ、ラブラブするのは構いませんが、場所を考えてください。」
「お兄ちゃん…らぶらぶ…?」
【緑竜】がセルナの腕に抱きついています。
まったく、周りから生暖かい目線を感じますよ。
ギルドの中でイチャイチャしていれば、仕方ないですが…
「ち、ちげえよ!こいつが勝手に―――!」
「なによセルナ。ちゃんと名前で呼んでよ…」
昨日依頼を済ませた後、宿に戻ると、セルナと【緑竜】が妙に仲が良くなっていました。
それはもう、セルナと名前で呼ぶようになったり、夕食を【緑竜】がセルナに食べさせたりと。
あなたたちは、新婚夫婦ですか?
それと、セルナも【緑竜】を名前で呼んでいました。
「い、いやな、メリア。こんな人が見てる場所でな、腕を組むとな、目立つってか…」
「いいじゃない。いくら【人間】に見られようが、あたしは構わないわ。見せつけてやりましょ。」
どういった意図で付けたかは分かりませんが、セルナはそう呼んでいます。
「ところでイーナさん。どうしてギルドに来たんです?」
ルビアがそんなことを聞いてきます。
「ええ、大会に向けて資金が必要なんですよ。」
以前の【緑竜】討伐で、1200万S程の収入がありましたが、もう少し欲しいところですね。
「本戦まであと四日です。それまでにもうちょっとお金が必要なんですよ。それと、セルナいいですか?」
「ん、なんだ?」
【緑竜】に腕に抱き着かれたまま、セルナがこちらを向きましたました。
なぜだか【緑竜】は、私を睨んできますね。
「ちょっとお願いがあります。頼めますか?」
「ああいいぞ…っても、あんまり無茶なのはよせよ?」
「大丈夫ですよ。大会で、私に賭けて欲しいんですよ。」
大会要項をよく読んだら、参加者は賭けることが出来ないとありましたから。
「ああ、そんなことか。いいぞ。で、いくら賭けるんだ?」
「全額をお願いします。」
「…全額って、全額か?」
「ええ、今持っているお金と今から稼ぐお金全額です。」
私みたいな無名な人間に賭ける奴なんていませんから、倍率は一体どれ位になるんでしょうね?
十倍か、はたまたそれ以上か…
「いやいやいや!ちょ、おま、ええっ!全額って、1200万Sだぞ!?それ全部って!正気かお前!?」
「なんですか?私は正気ですよ。それともセルナ。私が負けるとでも?」
まったく、こんな人通りの多い場所で大声なんて出して。
「ん…いや、負けるとは思っちゃないが…それでも、絶対に負けない確証があるわけじゃないだろ?もしも負けたら、どうやって生活するつもりだ?」
「大丈夫ですよ。いざとなったら、なんとでもなりますから。」
【地球】と違って、ここには仕事がたくさんありますから。
「ちょっと【人間】あんたの言ってることは無茶苦茶よ。もっとちゃんと考えて―――」
「部外者は黙っていなさい。【緑竜】」
【緑竜】から何かを言われましたが、無視しました。
まったく、話しているときに割り込むなんて、さすが【緑竜】ですね。
「…やっぱり、あたしはあんたが嫌いだわ。」
「おや、奇遇でしたね。私もあなたが大嫌いですよ。」
例えなにがあろうと、あなたを好きになるなんてありえませんよ。
「でも、全額は言い過ぎましたね。これから稼ぐ分は食費に回しましょうか。」
大会は十日ほど続きますからね。
その間に稼いでもいいんですが、それも面倒ですし。
「そ、そうか。よかった…」
セルナも安心したようですね。
「それで、ですが。依頼を持ってきておきました。選んでください。」
持ってきた依頼は、三種類です。
一つ目の依頼はネスラー草の採集です。
ずいぶん前にも受けましたね。
ネスラー草はフィルマよりも傷に対する効果が高く、需要が高い植物です。
その分貴重で、なかなか見つからない高価な薬草です。
二つ目の依頼は【魔獣】カニスの討伐です。
【アンヴィーラ】の周辺にのみ生息している、狼のような【魔獣】です。
基本的に群れているので、一匹見かければすでに周りを取り囲まれていることもあるとか。
それに、風と土の【魔法】を使いつつ錯乱をしてくるので【探知魔法】を使っても位置もわかりづらい難敵です。
三つの目の依頼は【魔獣】ティーストの捕獲です。
この【魔獣】は大人しく、体長8m、体高3mの巨大なカメです。
水と火の【魔法】を使いますが、それは主に自衛の為だったりします。
基本的に人畜無害で、珍しい草食の【魔獣】で、餌付けをして手なずけることも可能です。
しかし、一日に食べる餌の量が尋常ではないので、よほどの物好きでないと捕獲を依頼したりはしませんがね。
それでも、この【魔獣】を手なずけることで、荷物を引かせたり、他の【魔獣】からの防衛手段としても活躍するなど、メリットも大きいです。
「はい!イーナさん!」
「なんですか?ルビア。」
ルビアが元気よく手を挙げました。
「私は、イーナさんと依頼を受けたいです!」
「大丈夫ですよ。ルビアとリリウムと私。セルナと【緑竜】で別れていますから。」
【緑竜】と一緒に依頼を受ける?
そんなことをしたら【緑竜】が何も喋らなくなってしまいますよ。
それに【緑竜】はセルナと二人っきりのほうがいいでしょうし。
「それでは、セルナはどの依頼がいいですか?ちなみに、オススメはカニスの討伐です。」
「いや、選ばせてくんねーのかよ。」
「いえ、オススメしてるだけですよ。ネスラー草の採集は本当に見つかるのかわかりませんし、ティーストの捕獲は…言わなくてもわかるでしょう?」
「たしかに…あんなでけぇ【魔獣】を捕獲なんてな。それに、ネスラー草か…そんなに見つからねえのか。」
「だからカニスの討伐をオススメしているんですよ。証拠部位はカニスの牙です。簡単でしょう?【緑竜】もいることですし。」
「まあ、な…」
「で、どうしますか?」
「じゃ、カニスの討伐に行くわ。お前らはどうすんだ?」
「私たちはネスラー草の採集にしますよ。」
「分かった。んじゃ、行ってくるわ。終わったらどうする?」
「終わったら宿に集合でいいですよ。今日の用事はこれだけです。早く終わったら自由ですよ。」
「そか、分かった。行くぞメリア。」
「うん。分かったわ。」
そう言ってセルナたちはカウンターに向かい、依頼を受けてからギルドを出ていきました。
「じゃあイーナさん。私たちも…」
「いえ、その必要はありませんよ。」
袋に手を入れ、取り出すものは…
「ネスラー草です。これで依頼は終了ですね。後はセルナたちを待ちましょうか。」
以前【アンヴィーラ】に来た時に、採集しておいたものを取っておいたんですよ。
「それじゃ、これを出して依頼を終わらせましょうか。」
「はい。でも…イーナさんと一緒に外に行きたかったです。」
なんだかルビアがションボリしています。
「大丈夫ですよ。時間はまだあります。セルナたちが戻ってくるまで、買い物でもしていましょうか。」
「お姉ちゃん…リリウム…果物…食べたい…」
「いいですよ。ルビアはなにが食べたいですか?」
「私は…イーナさんの食べたいものが食べたいです。」
「そうですか。では、なにを買いますか…」
そんなことを考えながら、カウンターに向かいました。
セルナたちは…大丈夫でしょうね。
腐っても【緑竜】もいますし。
はい、どうだったでしょうか?
予戦ですか?
…いえいえ、考えていないわけではないですよ。
ぶっちゃけ書きづらいだけです。
それにしても、タグに示してある要素が少ない…!
最近めっきりですね。
多分、本戦に進むと出てくる…かな?
まあ、あんまり多くは…
感想、意見、その他諸々、お待ちしております。