第十二話・ストーカーは犯罪です!
はい、第十二話投稿いたしました。
今回は短いです。
まあ、次話への導入と考えてくだされば幸いです。
それそれ、第十二話始まり始まり…
お昼になりました。
イーナこと伊那楓です。
それと、リリウムは袋の中に入っています。
けれど、入るたびに果物を食べ尽くしてしまうのは、堪ったものでもありません。
まあ、お金はまだあるからいいんですがね。
しかし、節約するに越したことはないので、もう頭の上に乗せておきましょう。
袋の口を開けるとリリウムが飛び出てきました。
口が汚れている気がしますが…まあ、いいでしょう。
そして、定位置になっている私の頭の上に…
え?狙われるかもしれないって?
…まあ、大丈夫でしょう。
閑話休題
さて、ギルドに到着しましたよ。
え?あの【No.17】がどうなったかって?
…知りたいですか?
まあ、そのうち発見されるでしょうから、そのうちわかりますよ。
いや、殺してはないですよ?
ただ色々な場所を撃ち抜いたりしただけですよ。
どうやら【魔力】の影響か、出血はすぐに止まっていましたがね。
最後の方は目の焦点が合っていなくて、口から涎を垂れ流しにしていた気もしますが…
まあ、ギルドカードは燃やしてきたので、あの男の【No.17】としての地位は、どちらにしても終わりですね。
そんなことは置いておきまして…
「それじゃ、ジャラス駆除の証拠と、ネスラー草です。」
カウンターにジャラスの尾羽十枚と、ネスラー草を置きました。
「は、はい。それは分かりましたが…」
なにやら受付の人が青い顔をしています。
ちなみに、リーナさんは何やら用事のようで、今はいないようです。
「それで、報酬は?」
「い、いえ。あのですね…」
催促すると後ろから私の肩に手を置かれます。
「ほら、そんなにその子をいじめないであげて。まだ新人なんだから。」
この声は…
「ああ、リーナさん。どうかしましたか?」
「いや、そんなに普通に返されても…」
リーナさんは、やれやれといった風に、手を額にあてています。
「いやね、目の前に【白竜】を頭に乗せた子どもが来れば、こんな反応にもなると思うわよ?」
どうりで、私がギルドに入ってから視線を感じたり、ギルドにしては静かすぎると思いました。
「失礼ですね、リーナさん。私は子供じゃないですよ。」
「ツッコミどころはそこじゃないと思うけど…」
呆れたようにリーナさんが呟いています。
「それで、依頼金は?」
「ええ、今渡すわ。合計で1200Sね。ほら、青い顔してないで、さっさと渡す。」
リーナさんが受付の女の人に告げると、お金がもらえました。
「で、その【白竜】はどうしたのよ?」
「それにしてもリーナさん。口調がちがいますね。」
「ええ、公私混同はしないから…って話をそらさない。」
「ちぇっ。別にいいじゃないですか。悪さをするわけでもないんですから。」
「キュー!」
「ほら、リリウムもこう言っていますし。」
「いや、竜の言葉なんてわからないから。で、どうするのよ。」
「え?なにがですか?」
「もう依頼も終わったんでしょ?」
「ああ、そのことですか。あと一つ残ってるので、終わらせようと思いますよ。」
「そうなの。それにしても…」
リーナさんはリリウムを一瞥します。
「その【白竜】だけど、狙ってるやつも多いから、気を付けなさいよ。」
「ええ、そのあたりは気を付けてますので、大丈夫ですよ。それでは、この国に来ることでもあれば、またよろしくお願いします。」
それだけ言ってギルドを後にします。
さて【コーラル】に行く前に…食料を買い込みますか。
特に果物が必要ですね。
リリウムが食べ尽くさないように大目に買っておきますか。
閑話休題
さて【アンヴィーラ】を出たんですが【コーラル】に行く前にやらなければいけないことが出来ました。
【レーダー】を確認しつつ歩いていたんですがね、どうもつけられているようです。
理由はやはり…
「リリウムは人気者ですね。」
「キュ?」
リリウムを狙っていますか。
ギルドにいた者か、町で目を付けられましたかね。
まあ、覚悟はしていましたが…
確認できるだけでも赤い点が数個あります。
「はあ…面倒くさいですね。」
寝ている間に襲われても困りますし…
「いるんでしょう?出てきたらどうですか?」
【レーダー】通り、数人の男が木の陰から出てきました。
「それで、何の用事ですかね?」
「まあ、見つかったのは予想外だがな。さっさと終わらせるぞ。」
「おう。」
「ああ。」
答えるつもりはありませんか。
「まあ、いいです。向かってくるからには容赦はしませんよ?」
レーザーブレードとレーザーライフルを出し、戦闘態勢をとります。
彼らも杖を取り出しました。
さて、速いところ終わらせて【コーラル】に向かいますか。
はい、どうだったでしょうか?
袋に入る度に果物を食べ尽くすとは…
リリウム…おそろしい子!
リリウムの胃袋は底なしか!?
…調子に乗りました。
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