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大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる  作者: 遠野紫
侵略艦隊

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50 最終兵器魔導戦艦

「駄目だ、俺の魔力砲では届かない!」


『それではどうしたら……』


 俺には飛行能力が無い。仮に今から飛行魔法を作るにしても、俺のこの巨体を飛ばすだけの魔法を作るにはかなりの魔力と時間が必要だ。当然だがそんな余裕は無い。


 幸いあの光の線は連発出来るものでは無いらしく、見てから避けられる速度であることも相まってそこまでの脅威では無い。それよりもデオスを生み出す能力の方が問題だ。このまま地上に居てもジワジワと追い詰められて行くだけだろう。


「何か手は無いのか……」


『サザン様、今から我が基地の最終兵器を向かわせます。力になれるかはわかりませんが、どうかお使いください』


 ガルデの連絡と同時に、地響きが起こる。それが止んだと思えば、巨大な魔導戦艦が基地から少し離れた位置から飛んできた。

 魔導戦艦の知識も他と同じように持っている。魔力を動力としている戦艦であり、緋色石をふんだんに使い強固な船体を構築している。また主砲から放たれる魔導砲は強力であり、島一つくらいなら簡単に破壊できるようだ。正直眉唾物だが、俺の砲塔よりも大きいため恐らくその威力は本当なのだろう。


「こんなものがあったのか……」


『これを失うとヤツらへの対抗手段が無くなってしまうため今まで出せずにいましたが、今この時が使うべきタイミングなのだと私は確信いたしました!』


「そうか……その想い、絶対に無駄にはしない!」


 俺は魔導戦艦に乗り、魔力パスを繋げて操作可能にする。操縦の仕方も知識として頭の中にあるため問題は無い。

 このまま俺はデオスの母艦に向かっていった。


 成層圏近いところに浮遊している母艦は、地上からあの大きさに見えることが頷けるほど大きかった。それだけ主砲も大きいため、俺の体にもダメージを与えられることに疑問は抱かなかった。

 あまり近づきすぎると攻撃された時に避けることが出来なくなってしまうため、魔力砲が届く範囲を維持しながらとどまる。


 そのかいもあって、再度撃ってきた光の線は簡単に避けることが出来た。


「主砲を食らいやがれぇ!!」


 魔導戦艦の主砲から魔導砲を放つ。それは俺の砲塔によるものよりも遥かに高い威力だった。とは言え念のために俺自身も魔力砲を放つ。

 正面からこれを受けた母艦は完全に消滅したため、後は残ったデオスを処理すれば終わる。

 ……はずだった。


 母艦を破壊したにも関わらず、デオスの進行は止まらなかったのだ。倒しても倒してもヤツらは次から次へと現れる。


「どうなっているんだ……? 母艦は破壊したはず……」


 いくら考えても解決しないため、今はひたすらに現れ続けるデオスを狩るしか無かった。とは言え魔導戦艦に残っている魔力も無限では無いため、このままではいつか枯渇する。そうなる前に地上に戻らなければならないが、その間もデオスは増え続けるだろう。

 

『サザン、先ほどよりもさらに強い反応が現れました! どうやら、サザン様が破壊したのは母艦では無かったようです!』


「何だって!?」


 今倒したのが母艦では無い……? だがそれならばデオスが生み出され続けていることの辻褄は合う。しかしあれほどの巨大な船でありながら母艦では無いとなると、本当の母艦はどれだけの規模だというのか。


『サザン様、さらに上です!!』


 俺は先ほど破壊した船が浮いていたところよりもさらに上を見る。その光景は異質だった。先ほどの船よりも数百倍は大きいかと言う球体が現れていたのだ。いや、ここから見てそのサイズと言うことは実際はもっと巨大だ。直感的に、これこそがヤツらの母艦であると理解した。いや、もはや母衛星と言うべきか。


「こんなもの、どうしろと……」


 魔導戦艦の主砲による攻撃でも、あの大きさとなると破壊するのは不可能だろう。

 母艦からは先ほど破壊した船と同じものが何隻も出てくる。攻撃が遅いと言っても数隻が同時に攻撃を仕掛けてくれば避けることは困難になる。それだけでは無く母艦すらも攻撃を行ってくる可能性がある。そうなれば俺は終わりだ。

 俺は一旦地上へ戻ることにした。少しでも母艦から離れようとしていたのかもしれない。


 しかしそう上手くはいかなかった。

 母艦は俺に向かって光の線を放ってきたのだ。先ほどの船の何倍も速く太い光の線は俺の体の大部分を焼く。


「ぐっっぅううっぁ……」


 俺は半身を失い、魔導戦艦も大破してしまった。幸い俺の砲塔と魔導戦艦の主砲は残っているため攻撃を行うことは出来る。


「こうなったら最後までやってやる……やってやるよぉぉ!!」 


 俺は全魔力を砲塔に注ぎ魔力砲を放つ。同時に魔導戦艦の主砲からも攻撃を行った。

 二つの魔力の塊は途中で混じり、何倍もの大きさに膨れ上がる。これだけの魔力をぶつけられれば、あれほどの巨大な母衛星でも少しは打撃を与えられるはず。そう考えたが、現実は非常である。


「嘘……だろ……? 届いていないのか……?」


 俺の攻撃は母衛星に届くことなく霧散する。思っていた以上にあの母衛星は大きく、遠い位置にいるようだった。

 そのすぐ後、母衛星は再度攻撃の準備を始める。もう避ける体力も魔力も無い。今度こそ終わる。そう悟った。


「諦めるのはまだ早いぞサザン!」


「ファル……すまない。もう俺にはヤツらに対抗する手段が無い。せっかく会えたのに、またお別れみたいだな」


「いいやまだだ! ちょうど今、魔導戦艦の解析が終わったぞ!」


 ファルがそう叫んだ瞬間、パスを通じて謎の力が俺の中に入って来るのを感じた。


「こ、これは……!?」


 俺の体は謎の光に包まれ、内側から力が湧いてきたのだった。

 この感覚には覚えがある。起動迷宮との戦いで緋砲龍になったときと同じあの感覚だった。


 光が消えた時、俺の体は数十倍の大きさになっており砲塔は魔導戦艦の主砲に似た巨大なものに変わっていたのだった。

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