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思う途に栞を一葉

思う途に栞を一葉 ~焦沈(しょうちん)~

作者: 卯の雛

青く広がる空 真っ白な雲

お日様色の空 黄金色の雲

燃え上がる空 黒焦げの雲


このままあの火は消えてゆく

このままあの日は消えてゆく

このまま 今日が消えてゆく


私も あなたも あの太陽

心を焦がし 身を焦がす

夢中になって 霧中になる


どうして昇っていたのだろう

どうして光っていたのだろう

そうしたことも炭になる

そうしたことも隅になる



栞「暗くなってきたねぇ」


華「こういう空って、英語だとトワイライトって言うのよね」


栞「うーん、だいぶ暗いしダスクじゃない?」


華「え? 黄昏(たそがれ)って明るさで呼び方違うの?」


栞「日暮れ前だとね。普通はトワイライトじゃない? こんな時間まで黄昏(たそがれ)てる人も珍しいし」


華「ちょっとそれ誰のことよぉ」


栞「あれぇ? 名前も言ってないのに反応するってことは自覚がおありでぇ?」


華「シーオーリーっ!」


栞「あっ、怒った。逃げろ〜」


華「待ちなさーい!」



炭ならいずれ火にくべよう

隅ならいずれ日に照らそう


お日様も 半日くらいは休むから

沈んだときは ひと休み

心が明日に向かうまで

すすけた夜を ひと休み


次に明かりが灯ったら 歌えるくらいに走ってみよう

夜に涙を流したら 昼に汗を流してみよう

重たいススがとれるまで 白い光で燃えるまで


お寝坊さんなあなたは私 そっと目を開けるの

あなたはがんばったから 遅くても おはよう

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