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5 異世界でもさっそく死にかける

最近投稿時間適当になってる気がス

おれは最後のブルータイガーの剥ぎ取りをしようと死体の元に向かっていた。


「ん?」


気配を感じて木の影に身を隠す。どうやらゴブリンがおれの殺したブルータイガーの死体を漁っているようだった。


(今日は大量だな)

(そうじゃのとっととて帰ろうぞ)


だが、一つだけ大きな気配を感じる。おれは木の陰からゴブリンの集団を見ると1回り2回り体格の大きなゴブリンが迫ってきていた。小ゴブリン達はその大きなゴブリンに頭を下げて敬っていた。


(あれは…)

(キングゴブリンじゃな、あの体格じゃがスピードはものすごいらしいのどうする主様よ)


あのゴブリンに勝てるのか?自分はレベル1だ。普通なら見つけた瞬間に逃げるだろうが…


(あのブルータイガーはおれが命を奪った。なのにゴブリンに死体を好き勝手されるのは気に食わない。)

(殺るんじゃな。まあ、あいつらは人ではない。せいぜい好き勝手暴れてくるのじゃ)


今からスラさんの有効射程距離まで離れると死体が持っていかれると判断しおれは腰のナイフに手を掛けた。


(初弾はスラさんでいく。サプとスコープを外してくれ)

(了解じゃ)


トリガーに指をかけ、スラさんに教えてもらった身体強化を足に注ぐ。どちらにしろアレに一発くらったら終わりなのだ。どちらでも変わらないだろう。最初に狙うのは大きなゴブリン。これを始末してから雑魚を叩く。


ズガン


スラさんを投げ捨ててナイフを片手に特攻する。


(心臓を貫いた!あとは雑魚のみ!)


視界の端で苦しむキングゴブリンを見て勝利を確信した。だが、キングゴブリンが小ゴブリンをいきなり捕食しだした。するとキングゴブリンの心臓がみるみるうちに塞がっていく。


「主様!そいつはやばい!撤退じゃ!」


スラさんがやばいと言うのだ。撤退するべきだ。小ゴブリンを全て始末したおれはスラさんの方向にダッシュ。離脱をはかろうとした。だが、


「な!?」


20mは離していたであろう距離を一瞬で詰められた。手に持っている棍棒で大ぶりの右。だが、行動の全てが早く、回避がぎりぎりになる。


続く棍棒の攻撃に対応が遅れて左腕が棍棒に直撃。流れをいなすように左腕を動かすが、いなしきれずに吹っ飛んでしまう。


「ぐ…うぅ!」

「主様!」


左腕が変な方向に曲がる。スピードはあちらが上。逃げ切るのは無理。絶体絶命。巨体がものすごいスピードで迫ってくる。スラさんが今にも泣きそうな顔でこちらを見ている。


なにかが吹っ切れた。おれは逆に前に出てふくらはぎの腱を切り、スラさんの元に向かう。


「なんて顔してるんだよスラさん。」

「あ、主様、今のうちに逃げよう!」

「喋れるようになったからって一丁前に心配してんなよ。お前はおれの武器だ。このくらいのピンチいつだって乗り越えて来ただろう?」

「……そうじゃの、すまんかった」


おれはスラさんを装備する。正直この接近戦でスナイパーライフルは邪魔だ。だが、この世界に来たからこそできる戦術もある。もう日も落ちてきた。そろそろ帰らないとなどと考えながら目の前の敵を見据える。


「言わなくても分かるよな?」

「当然じゃろ!」


相棒もやる気になったようだ。おれは引き金を引いた。だが、相手も読んでいたようで一歩早く避けられる。おれはスラさんを投げ捨てて敵に捨て身の特攻を仕掛ける。


「シッ!」


迫りくる棍棒を紙一重で回避しつつ足を切りつけながら股を抜けてそのまま反対に走り抜ける。さらにハンドガンを乱射しながら反対に走っていたスラさんの元に走る。


そのままスラさんを装備してすぐさま発砲。だが、あまり傷は深くなかったようで避けられる。この距離で当たらないのならばもっと近づけば良い。おれはスラさんを上に投げ、もう1度攻撃を仕掛ける。


このゴブリンはどうやら学習するようで今度は股を抜かれないように棍棒を地面とスレスレの横薙ぎに振るってくる。だが、今回の狙いは股ではない。


おれは棍棒を回避しながら腕を駆け上がり肩を踏み台に上に飛ぶ。


「うおおおおお!すぅぅらさぁぁぁあん!」


そのまま落下してきたスラさんをキャッチ。超至近距離からの一撃を食らわせようとするが、なんとキングゴブリンは棍棒を捨てて殴りかかってきた。空中で回避行動は取れない。だが、


「うちのスラさん舐めんじゃねぇぇぇぇぇ!!」


回避など必要ない。おれは引き金を絞った。

ズガンという音と共にスピードに乗った拳がおれを捉える。感覚的には大型トラックと正面衝突した感じである。そのまま地面に激突するのはやばいので最後の力を振り絞り衝撃を受け流す。


「あ…ぐぅぅぁぁ!」


もう指の1本も動かせない。意識があるのが奇跡だった。


「グガァァァ!」


ドスン、ドスンと地面を踏みしめながらキングゴブリンが近づいてくる。おれは死を覚悟した。


(当たってなかった……か…)


「グアアアアア!」


拳を振り上げるのがわかった。遠くでスラさんが叫んでいるのが聞こえる。薄れゆく意識の中声が聞こえた。




(立てNo.1)


最後に聞くのがあんたの声とは、皮肉なもんだな。


(殺せNo.1)


そんな事言われてももう体が動かないんだよ。


(何を言っている?殺せそれまで死ぬな)


無茶苦茶すぎる。


(最後だ。立てNo.1。殺せNo.1よ)


だから無理だって




ゴキゴキゴキゴキ


痛みで目が覚める。どうやらおれは折れた自分の腕を無理やりネジって直しているようだ。


「ガァァァァ!!!」


拳が振り下ろされる。自然と体は動いた。

ボキベキバキと足から嫌な音が聞こえる。拳が頬をカスるが、そんなことは気にならない。おれは前のめりになっているキングゴブリンの胸元にナイフを突き刺す。


「グ……ガ……ァ」


まだ息がある。ナイフを抜いて潰される前に離脱。そして足を伝って背中を駆け上がり首をかっ切る。


「ァァァ…ァ……」


ズズンと地を揺らしながらキングゴブリンが倒れる。どうやら銃弾はしっかりと頭を貫いていたようで頭には小さな穴が貫通していた。気力だけで動いてのだろう、恐ろしい生命力である。


「ぐ、ごぼ!」


口から大量の血が溢れる。自分の体を確認しようとするが体が動かない。それはそうだろう。あの傷を無理やり動かしたのだ。負荷は相当なものであろう。おれは意識をそのまま手放した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「主様!」


主の元に駆け寄り状態を確認する。内蔵はミンチになっており、骨折箇所が多々。複雑骨折も数えるのが嫌になるほど見られる。だが、わしが気になっているのはそこではない。


(キングゴブリンに吹き飛ばされて立ち上がった時、主様は笑っていなかった!)


主様が笑顔を崩すときはワシと一体化している時か自分の体が極度に危険な状態に陥った時、よほど本気になっている時だけだ。今回は体が極度に危険な状態に陥っているので殺すという目標を達成したらそのまま死亡という恐れがある。


(鑑定!)


名前:無し

レベル:37

性別:男

歳:17

状態:死亡

HP:00

MP:12

スキル:スキルダッシュ


状態が死亡になっているが、主様はまだ息をしている。これは何かしらの信念が主様をつなぎ止めている証拠だろう。だが、本当に死んでしまうのも時間の問題。


スキルダッシュ

スキルを持つ肉を体内に取り入れることで1度だけスキルをコピーすることができる(なお、複数ある場合はランダムで選ばれる)


レベルアップでこのスキルを会得出来たのが奇跡だろう。続いてキングゴブリンも鑑定する。


名前:キングゴブリン

レベル:103

性別:男

歳:167

状態:死亡

HP:00

MP:00

スキル:捕食、号令、筋力増加、最後の灯火


確率的には4分の1だ。震える手をなだめながら肉を一口サイズに切り自分の口に入れる。生の肉を口に入れる気持ち悪さを感じながら主様の元に向かう。


(頼むぞ主様!戻ってきてくれ!)


口移しで肉を流し込む。緊張のせいなのか涙が止まらない。ワシには祈ることと、回復魔法をかけ続けることしか出来ないのだ。


どれ位経ったのだろう。ワシは口を離し、鑑定を使う。怖いが、今は緊急事態なのでそうは言っていられない。


名前:無し

レベル:37

性別:男

歳:17

状態:死亡

HP:00

MP:12

スキル:スキルダッシュ、捕食


賭けに勝ったのだ。だがまだ状態は死亡のままだなのでさらにキングゴブリンの肉を切っては口移しで食べさせる。何度も何度も切っては流し、切っては流した。帰ってきてくれと祈りながら。


投稿するたびにストックが減っていく((゜Д゜;))

生産が追いつかないでござる。今回も読んでくれてあざましたー!次回も一週間後に適当に投稿しまっす!

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