The brave's side ありふれた日常
本日2話同時投稿しておりますのでご注意ください。
そしてゲーム用の世界はもしかして異世界の範疇?
これはどうあがいてもタイトル詐欺の予感が
8/7 2:30 会話等の若干の修正
訓練用の剣が風を斬る音がする。
勇者として神に選ばれてから俺は鍛錬を続け、辺りの獣、魔に染まるものを狩り、悪しき道へと歩んだものを捕え、そして、
バケモノとも対峙して、辛くも勝利し、自他ともに俺に並ぶものはないt「何をかっこつけとるんだ貴様は」
「いでっ」
後ろから剣の腹で頭を叩かれた。訓練用とはいえ鋼の剣だ。
「痛いじゃないすか騎士サン。オレの頭が潰れてアホになったらどーしてくれるんです!」
「大丈夫、モトからアホだ。ついでにお前は死んでも翌日には起きだしてくるんだろう?」
「人のことゾンビみたいに言わないで下さいよ。生き返られるのは神の加護なんですよ?」
「勇者は魔王討伐や、治安維持のための存在なんだから、どうせなら復活じゃなくて強くしてくれたら良かったのにな」
「有るじゃないすか。レベルアップが。それと、貴女は少しは女性らしくしたらどーです?結構綺麗なんだから」
そう、オレの頭を叩いたのは女の騎士サン。割と美人で団内の人気は高い様子。見かける男の騎士サンからはいつも恨みがましい目で見られる。正直めんどい。そんで、
「口説いてでもいるつも「こらそこ! 人殺せそーな視線を騎士サンにむけてんじゃねぇ」
木の後ろから幼馴染がこちらを見ていた。
「む、いたのですかヘレンさん。出来れば木の後ろに隠れずこちらに来てくれませんか」
「ネイト君に触れるんじゃない、話すんじゃない、近づくんじゃないこの女狐。それ以上傍に居るんならご飯のメインディッシュに「物騒なこと言ってんじゃねぇバカヘレン」
恐ろしいことを言いながらゆらりと近づいてくるヘレンに手刀を落とす。こいつは外見はいいのに、オレの幼馴染はどうしてこうなったんだ。
「ふふふ、この痛みはネイト君の愛かしら」
「そんなアブノーマルな愛情表現があってたまるか。ほら騎士サンも引いてるじゃねーか」
「いやいや、仲がいいようで。それじゃあお邪魔虫は退散しますか」
その言葉を聞いたヘレンの顔が満開の花のようになる。
全く…ってかこんなのと二人っきりにしないで下さいよ。
「二人きりだね。ネイト君」
すすすとヘレンが近づき腕を絡ませようとしてくる。オレはこんなに重いのは御免だぜ。
ちょいと避けて《守りの羽》を使い空へと逃げた。
《羽》の展開
MP92-1=91
ネイトの飛行
<STR対SIZ>(35)…31
「あっ、ネイトく~ん。おりてきてよ~」
「すまんがこれから見回りしてくるから」
しっかり聞こえるようにそれなりの声で伝えて町へと飛んだ。こんなことに使うはずのじゃなくて防御のためにあるはずなんだがなあこの羽。
神から与えられた天使のような翼で空を飛びながら帰ってからヘレンをどう対処するか考えていた。
そしてバケモノを従える魔王と剣を交えなければいけないことにも……
私がネイト君を選んでおいてなんだけどこの子どちらかっていうと僧侶とか賢者向きだったんじゃないかな
ま、もうこのゲームからは逃れられないけどね。