The nun's side ありふれた非情と異端なワタシ
やっと、続きです。それと投稿してある分のちみっちゃい改変をしております。次話から本編に移ります。
何故、どうして、
「……どうして!……」
私の声は森の暗闇に溶けた。
森に響くのは静寂じゃない。
靴が草を踏む音、がちゃりがちゃりと鳴る金属音。
そして
私を捕らえようと、ここで私をバラバラにしてしまおうとする人たちの怒声。
その声の重圧が、
闇を、星々をも飲み込もうとする森の木々が
夜露に濡れて重くなっていく服が、足を止めさせようとする。
死ぬわけにはいかない。死んだら、
ケサノバケモノハモウ止メラレナイ。
アレガ村ノミンナヲ食ベテシマウ。
ケサノ?
あまりにも彼らが来るのは早すぎる。
もしかして、誰かが異端者を居なくするために?
もしかしたら私は要らないのかもしれない。
だけど死にたくはない。もしかしたら私も生きていける道があるかもしれない。
願わくば、この国で。
それなら迷っている暇は無い。チカラで後ろの人たちをどうにかしなきゃ。
「”後ろの人たちは私を追っている。“”そして彼らは今朝から私が言葉を紡ぐまでを忘れていない。“」
木の陰に隠れてそう事実を呟いた。
後ろの方を見ると、みんな不思議そうに首をかしげている。
よし。チカラはまだ2回ある。あとはどうにか私の顔が知られていない場所にいくだけかな。けど、疲れたまま走るのは危険だろうし、これから遭ってしまうだろうバケモノたちを2回だけでどうにか出来る気がしない。なら休んだ方がいい。
そうして私は木に寄りかかって意識を手放した。
さあ、今回の要となる人物だ。ところで時間が飛んでるね。今は前回のちょうど1日前にあたるよ。
次回はまともな戦闘が見れるかな。それじゃあね。