作戦発動!!
六月二日朝六時
その日は第一護衛艦隊出航日である
ちなみに松原松園は旗艦長城艦橋にいた
「艦長出航準備のほうはどのくらい進んでいるかね」
艦長朝倉文二は答えた
「はっ後五時間ほどで出航可能です」
「わかった・・・例の物はどうかね」
「はい・・・・積荷の中に混ぜてあります」
「あれさえあれば航空機はたいした脅威ではない・・・・むしろ警戒
すべきは敵潜水艦と洋上艦隊なのだよ」
「われわれ旧式艦じゃひとたまりもありませんね」
「ああまったくだ・・・・はあ」
そう言うと松園は椅子に腰掛け何か考え事をはじめた
朝倉艦長は長城航海長を呼ぶと艦隊航行進路の確認を始めた
「まず浦賀海峡をとおり中央海に出てマラガ島を目指しますその後サンボワ島を通り
わが海軍一の要塞諸島トラフトを目指します冬島で燃料と食料を積載します」
「ふむ当面は冬島を目指して航行だな」
「ですが冬島まで七千五百海里、本艦の航続距離ぎりぎりです・・・・・しかも入り組んだ
海峡もあり座礁にも気をつけなければいけません」
「困難を極めるか・・・・敵潜にも注意が必要だろう」
「艦長、順調に航行すれば冬島まで一週間ほどです」
「当面はそれで行こうじゃないか」
しばらくすると機関の準備完了の報告が入る
「すこし休むとしよう」
「はい私は操舵室に戻ります」
そういうと航海長は持ち場に戻る
現在十五時出航まで四時間を切った・・・続く