三号作戦
司令部では海軍大将、伊内克雅が待っていた
そして何故私が呼ばれたのかを語る
三日前
大本営司令部会議
この席では伊内海軍大将の他に笠木作戦遂行部部長、尾又情報作戦部部長
それにたいして役に立たない貴族たち 陛下が参加していた
会議が無事終わると思ったその時貴族の一人が急にこんな事を言い出したのだ
「そういえば三島から帰ってきている敵の内通者がいると聞きましたが?」
「そうだそいつはどうした」
それに対し伊内は「・・・・・黙れ!
今は会議中だ、軍事法廷などではない。
それに彼は絶対に内通者ではない」
「海軍大将あなたはどうしてそんなことがいえるのですか?」
そう貴族の一人が言う
「・・・・・では君は彼が内通者であると言えるのかね?
根拠や証拠はあるのかね?」
その時今まで口を閉じていた笠木作戦遂行部部長が言った
「伊内海軍大将そういうあなたも彼が無実である証拠はないのだろう」
伊内は反論することができない
「そこでだ彼を一時的に少将に昇格させて・・・この作戦をやらせよう」
手元にあった資料を指差す
「これは無茶だこんな作戦が成功するわけがない!!」
「しかし無実を証明できない以上やってもらうしかないな・・・この作戦が成功したならば
彼が無実である事を認めよう・・・内通者ふぜいならば完遂することはできないからな」
「しかしこれは・・・・」
「往生際が悪いぞ海軍大将!!ここで失敗する程度なら所詮その程度の軍人でしか無かった
という事だ」
貴族達が続く
「そうだ海軍大将君が目を掛けている彼がこの程度の任務を完遂できないようなら
死刑台に送っても変わらん」
しかし伊内は反論する事ができなかった
陛下も承認してしまう
そして現在
「すまない、私の力では君を救うことができない」
「そんな伊内大将あなたのせいでは、責任はすべてそう思われかねない行動をとった私にあります」
「これが三号作戦の命令書類だ」
そして私は資料を手に取り読み始めた