表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゲヒュール2  作者: ルイ
91/200

三角関係

謝罪を終え、外に出る。

黒崎が額を押さえたまま、小さく息を吐く。

「……頭痛い」

「さっき頭打ちましたもんね」

バニーが軽く同情する。

黒崎は顔をしかめたまま続ける。

「いや……あいつが謝るとか思わねぇだろ。そりゃびっくりするわ」

「それ、私のおかげですね」

さらっとした声。

黒崎の動きが止まる。

「……え?」

視線がゆっくりと横へ向く。

バニーが肩をすくめる。

「あー……こいつ。イヌの元カノな。死んでゲヒュールになって、今は私と契約してる」

「……は?」

理解が追いつかないまま、さらに一歩遅れる。

「はじめまして」

柔らかい声。

黒崎は数秒固まったあと、ようやく口を開く。

「……記憶、あるのか?そんな前例聞いたことねぇぞ」

「愛の力です」

あまりにも軽い返答。

黒崎は一瞬だけ遠い目をする。

「……癪だが」

頭を押さえながら続ける。

「こいつの指示通りにやったら、あいつ普通に謝った」

「本当ですか?」

「マジだ」

一拍。

「……ってことは」

顔が変わる。

「制御できるのか?あいつを」

「はい」

即答。

黒崎は勢いよく手を差し出す。

「頼む。マジで頼む。これからもよろしくお願いします」

「いえいえ」

軽く応じる。

その様子を見て、黒崎がぼそっと口を挟む。

「……記憶戻ったなら、もう付き合えばいいんじゃねぇの。フクスと朱音もそうだったし」

「そのつもりですよ」

あっさり返る。

空気が一瞬で変わる。

「おいこら」

バニーが睨む。

「私の恋人を勝手に話進めんな」

黒崎が固まる。

「……え?」

「付き合ったのか?」

「……あー、はい」

ぎこちない返事。

黒崎はしばらく黙り込む。

(……状況が複雑すぎるだろ)

思考が追いつかない。

視線が自然とゲヒュールに向く。

(……なんか、こっちの方がまともに見えるな)

一瞬、本気でそう思ってしまう。

(女神か……?)

「……で」

なんとか話を戻す。

「本当に制御できるのか?」

「簡単ですよ」

さらっと言う。

「ワンコの躾と同じです」

「……お、おう」

黒崎はそれ以上考えるのをやめた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ