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ゲヒュール2  作者: ルイ
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割と前からそうだった。

「ねぇねぇ」

恋人が少しだけ身を乗り出す。

「なに?」

「私たち、愛称つけようよ」

「え、やだ」

即答。

「いいじゃん。家の中だけでいいから」

「なんで……」

「じゃあさ」

少し考える素振り。

「君がワンコで、私がご主人様ね」

「……は?」

「なんかそれっぽくない?」

「どこが」

「はい、お手」

「やらない」

「やったら撫でてあげるよ」

一拍。

イヌがため息をつく。

「……一回だけな」

手を出す。

「いい子いい子」

優しく撫でる。

「さすが、私のワンコ」

「……まぁ、いいか」

少しだけ満足そうに呟く。

「でね、これ買ったの」

小さな袋を見せる。

「……なにそれ」

「首輪」

「今日はこれつけて寝よっか」

「やだ」

即答。

「えー」

少しだけ間。

イヌが視線を逸らす。

「……今日は首輪つけて一緒に寝てください、ご主人様」

「は?」

恋人の動きが止まる。

「今のなに」

「復唱」

「しないけど」

「じゃあ今日は別の部屋で寝るね」

くるりと背を向ける。

一歩。

止まる。

沈黙。

「……」

「……」

「……今日は首輪つけて一緒に寝てください、ご主人様」

少しだけ小さい声。

恋人が振り返る。

「はい、よくできました」

柔らかく笑う。

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