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喰わせたのって尊厳だけ?
「お前ってゲヒュールに何喰わせたんだっけ?」
バニーがわざとらしく聞く。
「え?忘れたんですか?尊厳ですよ」
イヌは不思議そうに首を傾げる。
「いや、人間性じゃなくて?」
「え?酷くないですか、ご主人様」
「尊厳捨てた奴がそれ言うのかよ」
一拍。
「……え?もしかしてお前、人間性は元から無いタイプ?」
「あ、分かりました」
イヌが軽く指を鳴らす。
「ご主人様、信頼を喰わせた影響でそういう事言っちゃうんですね」
「責任転嫁すんな」
即答。
「お前は信頼喰わせてなくても信頼出来ねぇよ」
「酷くないですか?」
「正論だろ」
バニーは肩をすくめる。
「知り合いに聞いてみろよ」
「知り合い……黒崎しか居ないんですけど」
「はい、信頼されてない確定」
「ちょっと待ってください」
イヌはその場で電話をかける。
「今、忙しいんだが」
「端的に答えろ」
間髪入れずに言う。
「俺は信頼出来るよな?」
「出来ねぇよボケ」
――通話終了。
「ほらな?」
バニーが即座に言う。
「……え?僕、虐められてます?」
「被害者面すんな」
ため息。
「テメェの被害者が少なくとも二人いるんだよ」
「え?誰です?」
一瞬の沈黙。
バニーがゆっくり顔をしかめる。
「……テメェ、マジでそういうとこだぞ」




