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宿敵
イヌとバニーが並んで歩く。
「ご主人様はやっぱり凄いです」
「当たり前だろ」
「……本当に凄いよなぁ、君達は」
「「――っ」」
足が止まる。
「ゲーム、見てて面白かったよ」
軽い声音。
「だからさぁ……僕とゲームしようよ」
「トイシェン……!」
空気が一段、冷える。
「ご主人様、駄目です」
イヌの声が低くなる。
「識別個体のトイシェンは強い。僕でも……勝てるか分かりません」
「分かりました、ってなると思うか?」
短く返す。
「僕とゲームしよっかぁ」
トイシェンは笑う。
「君達が勝ったら――僕に攻撃していいよ」
一拍。
「……受けるか?」
「勝ったとしても……」
言葉が揺れる。
「……いえ。ご主人様に任せます」
沈黙。
ほんの一瞬。
「……受けてやるよ」




