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閑話『ナットの独白』

基本は主人公目線で物語を書いていきますが、

ほかのキャラ目線の場合は

■(キャラの名前)

のように表示します。目線切り替えのタイミングで表示します。

■ナット・アグルス


『これから、よろしくおねがいします!』


その方の第一印象はとても大人と子供をぐちゃぐちゃに混ぜたような人だった。


自分は、アグルス伯爵家の次男だった。物心つく頃には一回りほど年齢が上の兄が当主になることが決まっていたこともあって、後継者争いが起こることはなかった。

兄は自分の好きなように将来を選びなさいと言っていたが、家を継ぐことになる兄の手助けになりたいと思っていた自分は、騎士になることに決めたのだった。当主というおもりがなかったからこそ、騎士になるといっても反対されることはなかったが、騎士学校に通っている際に兄から言われたクロスティ家に使えるようにと言われたのは衝撃的だった。兄さんにもし合わないようならけってきてもいいからと言われていたこともあってクロスティ家に仕えることになったのだが。


クロスティ家では騎士は相棒とともに仕事にあたるらしく、自分の相棒として紹介されたのはロスト。・エルガドという自分より少し幼い青年だった。自分とは違うタイプだったが年も近いという事もあって仲良くなった。ロストはどうやらエルガド辺境伯家の三男として生まれたらしく子供の時から騎士となるために訓練されてきたらしい。自分と同じく家からクロスティ家で使えるように言われたらしい。ロストは、自分と違い元気がよく好戦的な性格だったが、周りからは二人で過ごすことによってちょうどよくなるだろうと言われていた。まぁ、まさにその通りだったのだが。

半年ほどでフリーの騎士たちの中でも一二を争うほどの実力となり、奥様の護衛として配属されることになった。奥様の護衛になるのは難しいんだぞと他の騎士に羨まれたのを覚えている。奥様は自分たち使用人や騎士にも対等に優しく接してくださる方でとても尊敬のできる方だった。

孤児院に行く際の護衛に、ロストとともによく立候補してついていっていたほどだ。奥様のお優しい姿を見ることができていたからとても楽しく、子供たちに対して微笑んでいる奥様はまるで女神のように美しかった。

体の弱い奥様のはよく部屋にこもることも多かった。しかしそんな奥様を二人で心配しながら待って、奥様に大丈夫だよと声をかけていただけるのが嬉しかった。

旦那様はなかなかに気難しい方だったが、奥様のことを見る目には愛情が浮かんでいて愛していることがよく分かった。

奥様が旦那様との子供を授かって、以前より体調を崩しやすくなってしまってもそれは変わらなかった。奥様のお子様が生まれると聞いて旦那様とともに部屋の前でせわしなく動く助産師たちを見ていたのはいい思い出だと思う。産声とともに入室許可がでて旦那様が入っていきうれしそうな声が聞こえたのをロストともに見守っていた。自分たちが入室を許可されたのは少し後で、お子様を見たとき衝撃を感じたのを覚えている。奥様が産んだお子様は、奥様似の白髪に奥様の翡翠の色と旦那様の金色の瞳をもった方だった。本来、二つの色を持つ目_オッドアイは忌み嫌われているが自分たちはそうとは思わなかったしとても愛おしく感じていた。


「二人に、レンを任せたいの。頼まれてくれる?」


奥様は、自分はもあまり外に出ることはないと思うからと自分たちをお子様_レン様の警護に回された。

二人してそのことを残念に思ったが、お子様を任せられるほど信頼されてると思うと嬉しかった。しかも、自分たち以外はレン様の周囲に回されたものがいないというのもうれしいことだった。_まぁ、奥様の周囲の人間も居たが。

生まれてからしばらくはとても子供らしかったレン様は五歳ほどになる頃には、子供らしさは消えとても賢く聡明な方に育っていた。奥様の体調があまり良くないと知ったあとは、奥様をなんとか助けようとほぼ毎日街に繰り出していたほどだった。図書館で書物を読んでいる姿も見かけ、5歳ではなく大人なのではないかと思ってしまうほどだった。レン様の目に諦めの感情が見て取れるようになったのはこのころだっただろうか。けれど、騎士である自分たちに対してもお優しく対応してくださった。少し遠慮していたり、どこか一線引いているような雰囲気もあったのでどうにかできないかと考えていたものだ。

そんなレン様にロストとともに付き添いをしていたとある日。不審者を見かけたからとそいつらをおいかけていったロストを見送った後レン様をご案内した。ロストがどこにいるかは仲繋ぎの指輪_つけているお互いの居場所がわかるようになる魔法道具_があるので場所は分かるが、わざと少し時間が空くようにしながら歩いた。レン様にロストのあんな姿など見せることはできない。というか見せたら後で(ロストが)めんどくさくなるだろうから。やはり、少し遅れて行って正解だったようだ。たどり着いたころにはロストはもう不審者たちを取り押さえていたようだったが縛り上げ終わったような雰囲気があったので少し早く到着していたら真っ最中かもしれなかったと思うとやはり先ほどの選択は間違っていなかったんだと思う。本人もわざと遅れてきたことに気づいてるようでサムズアップしていた。いや、レン様が気づいていないからって不審者たちの顔が結構腫れあがってるんだが。どんだけ殴ったんだ。抗議の目線を送っていると、顔をそらされたがごまかされないからな。レン様が気づいていないからいいが。

そんな風にアイコンタクトを行っているとどうやら襲われていた人物と話し終わっていたようで自分たちに帰ろうと声をかけてきたのでロストにその人物と不審者たちを任せて帰った。ロストは少しだけ不服そうにしていたけれど旦那様への報告などは自分が引き受けるのでいいだろうと思う。

報告から帰ってきた後にいつの間にか帰ってきたロストの機嫌がよくなっていたのは気になったが、先述した通り話()をした。


その日から三日後。レン様が奥様の部屋に呼び出された。残念ながら自分たちは部屋の中に入ることができないが、もしや奥様に何かあったのではと思い落ち着かい様子で部屋の前にいると少ししてレン様が出てきた。出てきたレン様の様子は心ここにあらずといった感じで、自分たちに声をかけることもなく部屋の方に歩き始めてしまわれた。レン様が「母さんがなおる…」とつぶやいていたのが聞こえ二人して喜んだのは少し後だった。

その後、旦那様に呼び出されたレン様についていったロストが少し笑いながら帰ってきたのは少し驚いたが旦那様とレン様の様子が以前より良くなったので奥様とともに喜んだものだ。


あの襲われていた人物_シン殿が医者としてレン様を気にいることだったり、旦那様が雇ってきたゾイル_もと暗殺者らしい_が自分たちとともにレン様と主従契約を行ったりしたりなど少しずつ環境を変えながらもレン様の笑顔が見れるようになってきたのは微笑ましいことだった。主従契約したことによってか、以前よりレン様との距離が近くなったきがする。より自分たちを信頼していただけているのかと思うと嬉しい。これから、レン様の申し出でもらわれることが決まった養子の兄弟が来ることになっが以前と変わらずレン様を支えていこう。もし、養子のご兄弟となにかあったときはきちんとレン様をお助けしよう。


そんなことを思いながら、今日もナットは主を守るためひかえるのだった。

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