第六十四話:シュウ、“髪をかき上げる手”で女の仕草を落として♡
第六十四話:シュウ、“髪をかき上げる手”で女の仕草を落として♡
──♡──
その女──真希さんは、隣に住んでいる。
美容院の椅子に座り、鏡越しに映った自分の手。
髪を耳にかけただけなのに、その仕草が妙に柔らかく、女の指の余韻を残していた。
鏡の中で、美容師がふと目を細めて微笑んだ。
──♡──
「……い、今の……俺の手……?」
シュウ(仮名・26)。普段はIT企業のシステム担当。
無造作な動きしか知らなかったはずなのに、最近は──
「髪触るの、女の子みたいですね」と言われて赤面することが増えていた。
──♡──
【美容院】
・カウンターに「“かき上げるときは、撫でて♡”」のメモ
・ハサミの横に落ちていた毛先に、指で梳いた跡
・シャンプーボウルの縁に、甘えた手首の形で水滴が並んでいた
「……俺……ただ直しただけ……なのに……」
──♡──
【満員電車】
・吊り革の上に貼られた「“握るんじゃなく、添えると女♡”」の付箋
・ドア横の手すりに、細い手首の痕跡
・揺れに耐えながら「すみません」と答えた声が、女の吐息混じりになっていた
「……声まで……抑えたはずが……」
──♡──
【下着】
・ベビーピンクのサテンブラとショーツのセット
・布地が髪の感触を思わせる“撫で拡張仕様”
・タグには「HairTone──“かき上げるたび、女が漏れる♡”」の刺繍
「……これ……着けると……髪触るだけで……女に……」
──♡──
そこに現れる、隣の女──真希さん。
この日の真希さんは、シルバーのピアスに黒いニットワンピ。
髪を耳にかける仕草が、まるで男を堕とす魔法のように艶やかだった。
「ふふ……男の髪の触り方って、本来は乱暴なのよ♡」
「ち、違う……俺は……整えてただけで……」
「でも──さっき“すみません”って声、完全に彼女の吐息だったわ♡」
「や、やめろ……俺はそんな……」
「さあ、“男の終わり”の時間よ♡」
「一本の髪に触れるたび、あなたは女に堕ちていくのよ……♡」
──♡──
【黒服さん突入】
ゴトン!
車内解析スキャナーを装着した黒服三名が突入!
黒服1「手首返し率、女性型へ移行!」
黒服2「髪かき上げ動作、完全に女仕草!」
黒服3「確認! 謝罪声、吐息混入98%!」
シュウ「やめろっ……! 俺は……ただ髪を……直しただけで……!」
──♡──
【個体データ】
識別コード:No.040(シュウ)
仕草変換率:女性型域に到達
髪かき上げ率:91%(日常動作)
装着済み:HairToneブラ&ショーツセット
備考:「……髪触るだけで……胸まで熱くなる……」本人つぶやきあり
──♡──
【数日後】
シュウは、髪を整えるたびに怯えていた。
鏡を見ると、そこに映るのは女の仕草をした自分。
電車で「はい」と答えると、甘え声が必ず混ざる。
同僚から「仕草が優しいね」と笑われ、返せない。
そのたびに胸の奥で、男らしさを取り繕おうとする声が、甘く裏返って消えていった。
──髪は、“整えるもの”ではなく、女を滲ませる証”に変わっていた。
──♡──
真希さんは、シュウの髪を撫で、耳元に唇を寄せて囁いた。
「ね……そのかき上げ方、もう完全に“彼女”よ♡」
「次は……寝癖を直すときに、女を漏らしてごらんなさい♡」
──♡──
真希さんの手帳には、流れる筆跡でこう記されていた。
“No.041:タツヤ(仮)──声の間合い、完全に“彼女のもの”だった♡”
完──“今日もまた女にしておしまい♡”
──♡──
♡評価・ブクマ・感想、お待ちしてます♡
「ふふ……その“髪を触る手”、もう女の仕草だったわ♡」




