第五十七話:タケシ、“指先の余韻”で女の仕草を落として♡
第五十七話:タケシ、“指先の余韻”で女の仕草を落として♡
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その女──真希さんは、隣に住んでいる。
タケシが気づいたのは、会議中のことだった。
自分の指先が、無意識に資料の端をそっとなぞっていた。
その仕草が、妙に視線を集めているのに気づいて──背筋が粟立った。
──♡──
「……俺、なんで……こんな触り方、してんだ……?」
タケシ(仮名・26)。入社三年目の総務職。
几帳面さには自信があるが、最近は同僚から「動きが柔らかいですね」と言われることが増えていた。
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【デスク周辺】
・パソコン横に置かれた「“掴む”じゃなく“撫でる”と女仕草♡」のメモ
・ペン立てに差した赤ペンのキャップが、妙に艶やかに外された跡
・メモ帳の角が、なぜか指で円を描くようにすり減っていた
「……俺、こんなクセ……つけた覚えないのに……」
──♡──
【洗面所】
・蛇口横に貼られた「“拭く”じゃなく“押さえる”のが女の指♡」のメモ
・ハンドソープのポンプに、爪の先で触れた痕跡
・タオルの端が、指の余韻を残すように撫でられていた
「……無意識で、手首が返ってる……? なんで……」
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【下着】
・スモーキーピンクのレースブラとショーツのセット
・指でなぞると、布地が微かに鳴く──“触れた仕草”を増幅させる仕様
・タグには「FingerTone──“触れた指先が、女の余韻を漏らす♡”」の刺繍
「……これ……着けると……仕草まで……染みつくのか……?」
──♡──
そこに現れる、隣の女──真希さん。
この日の真希さんは、シフォンのブラウスに細いバングル。
指を軽く動かすたび、空気まで甘く触れられるように感じた。
「ふふ……“男の手”って、ほんとは強く握るでしょ?♡」
「な、何言って……俺は、普通に書類触ってただけで……」
「でも──さっき会議で資料を“撫でた”の、みんな見てたわよ♡」
「やめろ……っ、俺はそんな……」
「さあ、“男の終わり”の時間よ♡」
「──どうぞ♡」
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【黒服さん突入】
ガチャッ!
指紋解析センサー付きグローブを装着した黒服三名が突入!
黒服1「接触角度、完全に女性型! “撫で動作”へ移行!」
黒服2「手首返し率92%、“女の余韻”検出!」
黒服3「ペン操作、書くより“触れる”挙動! 完全に女性仕草モード!」
タケシ「ち、ちがう! これはただのクセでっ……お、俺は──っ!」
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【個体データ】
識別コード:No.031(タケシ)
仕草変換率:女性型挙動に到達
手首返し率:73%(日常動作)
装着済み:FingerToneブラ&ショーツセット
備考:「……指先、なんで勝手に……撫でるんだよ……」本人つぶやきあり
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【数日後】
タケシは、書類を渡すたび、自分の“指先”を意識してしまう。
掴むより、撫でるほうが自然に感じられてしまうのだ。
マグカップを持つ手が、無意識に女の余韻を漂わせる。
同僚から「仕草がやさしいですね」と笑われ、もう否定できなかった。
──指先は、“握る”ものではなく、“落としてしまうもの”に変わっていた。
──♡──
真希さんは、タケシの手を軽く取って囁いた。
「ね……その指先、もう“彼女の仕草”にしか見えないわよ♡」
「次は……髪を耳にかける動きで、試してみましょうか♡」
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真希さんの手帳には、流れる筆跡でこう記されていた。
“No.032:ケンタ(仮)──まばたきの間隔、完全に“女の子”だった♡”
完──“今日もまた女にしておしまい♡”
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「ふふ……その“指先の余韻”、もう女の仕草だったわ♡」




