第十七話:シュウ、脚が、ちょっと内股だった♡
第十七話:シュウ、脚が、ちょっと内股だった♡
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その女──真希さんは、隣に住んでいる。
朝の廊下。玄関先に脱ぎ捨てられた“何か”が、視界の端に映った。
丸みのある、細身のインソール。ピンクのラインが入ったスリッポン用の中敷き──
土踏まずのアーチに沿うように形づくられていて、それは明らかに「女の子の足用」だった。
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「……これ、サイズ……俺のじゃん……」
シュウ(仮名・25歳)。営業職。毎朝駅までの道を、小走りで駆けていた。
けれどその日、ふと気づいた。膝が内に寄って、ふくらはぎ同士が擦れそうになっていることに。
(……え、なにこれ、俺の脚、内股……? いや、まさか……)
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【玄関・下駄箱】
・ドアの横に立てかけられた、ピンクの靴べら
・下駄箱には「脚ライン補正インソール(美脚歩行用)」の空き箱
・中敷きに貼られたメモ「“トントン歩き”は女の子の第一歩♡」
「トントンって……何だよそれ……俺は別に、そんな歩き方してねえし……たぶん……」
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【ローテーブル・ソファ周辺】
・座椅子に置かれた「骨盤ストレッチDVD」
・テーブルには“内ももほぐし”のローラーが無造作に転がる
・クッションの上には、脚をクロスしたまま寝落ちした形跡
「……は? いや、俺、こんな姿勢で寝るワケないだろ……!」
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【下着】
・白のシームレスショーツ。太ももにフィットするやわらか素材
・ヒップラインをなぞるような薄ピンクのステッチが施されていた
・タグには「FemLeg Fit──“女の脚”で歩く快感」
「これ……パンツ、じゃなくて……え、ショーツ……? でも、なんで……足、すっぽり包まれて……」
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そこに現れる、隣の女──真希さん。
この日の真希さんは、ラベンダーのニットワンピに白のニーハイソックス。
クロスした脚をゆっくり組み替える所作が、まるで“脚そのものを見せる”ように美しかった。
「ふふ……内股ってね、女の子にしかできない“甘えの角度”なの♡」
「な、なんだよそれ、そんな歩き方、俺はしてな……!」
「でも今日、階段で“膝寄せてた”わよね? 無意識に……♡」
「や、やめて……俺、そんなつもりじゃ、ない……!」
「さあ、“男の終わり”の時間よ♡」
「──どうぞ♡」
──♡──
【黒服さん突入】
バァァァン!!
窓の外から侵入した黒服三名、三点着地しながら脚線を一斉スキャン!
黒服1「歩行時内旋角、女性型と完全一致!」
黒服2「骨盤下部の可動域、平均値+3cm!」
黒服3「インソール装着状態で、女子高生レベルの脚線美を確認!」
シュウ「やめろっ!!勝手に俺の脚を見るなっ!いや、見るなぁぁぁ!!」
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【個体データ】
識別コード:No.017(シュウ)
下半身柔軟化率:94%(骨盤含む)
フェム歩行傾向:駅までの平均200歩中196歩
習得済みフォーム:ヒール対応済/内股歩行
備考:「つま先が自然に揃うのが、心地よくなってきた」記録あり
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【数日後】
シュウは、朝の通勤路で脚の動きを気にするようになった。
パンツのすそが、太ももで揺れるのが、少しだけ嬉しい。
電車の中では無意識に、内ももをくっつけて座ってしまう。
駅の階段では、膝をそろえて昇るようになった。
その脚はもう──“男の歩き方”を忘れかけていた。
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真希さんは、脚をくるりと返して見せながら、微笑んだ。
「ね、脚って──一番ごまかせない“女のライン”なのよ♡」
「次はね……サンダルにしてみましょうか。かかと、綺麗に見せてあげる♡」
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真希さんの手元のリストには、こう書かれていた。
“No.018:ケイゴ(仮)──お尻のライン、気にしはじめてた♡”
完──“今日もまた女にしておしまい♡”
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「うふふ……その脚、もう“男の歩幅”じゃないのよ♡」




