第十三話:ソウタ、脚を閉じて座る午後♡
第十三話:ソウタ、脚を閉じて座る午後♡
──♡──
その女──真希さんは、隣に住んでいる。
夕暮れの窓辺。ふと目をやると、椅子の上に整然と置かれたプリーツスカートが揺れていた。
アイロンの跡がまだ残る、淡いグレー。
その下に折り重なるように、黒のストッキングと──ガーターベルトが添えられていた。
──♡──
「……いや、いやいやいや……俺、こんなの買った覚え……ないって……」
ソウタ(仮名・21)。理系大学生、引っ込み思案の陰キャ系。
朝からリモート授業ばかりで、部屋着のまま過ごしていた……はずなのに。
今、座っている自分の太ももに──スカートの裾がふわりとかかっていた。
(なんで……自然に“脚、閉じてる”んだ、俺……?)
──♡──
【ベッド・デスクチェア】
・椅子の背にかけられた、黒のガーター付きストッキング
・「内腿のすき間、美脚化の秘密♡」と表紙に書かれた雑誌
・その上には「脚を閉じて座る習慣、5日で定着!」の付箋
「なんだよこのラインナップ……誰が、誰のために用意したんだよ……」
──♡──
【クローゼット・玄関】
・引き出しの奥に収納されていた膝上丈のプリーツスカート
・玄関には“履き古し感”のある女物パンプス
・それが、自分のスニーカーの横に、ごく自然に並べられていた
「……並べたの、俺じゃないよな?いや、でも……この角度、ぴったりすぎ……」
──♡──
【下着】
・黒レースのショーツと、サスペンダー型のガーターベルト
・太腿の内側を、なぜかしっとりと押さえる感覚が残っている
・タグには「Inner Grace──女の脚は、閉じて語る」
「なんで……“脚を閉じるのが落ち着く”みたいになってんだ、俺……」
──♡──
そこに現れる、隣の女──真希さん。
この日の真希さんは、白のボウタイブラウスに、ベージュのタイトスカート。
部屋の扉をすっと開けて、ソウタの“脚”にだけ、そっと視線を落とした。
「ねえ……脚を閉じて座る男子、なんて見たことある?」
「ちょ、ちょっと……これは、その、姿勢がたまたまっ……!」
「でも今日、あなた──“スカートの裾”気にしてたでしょ?」
「っ、それは……ちが……いや、ちがうってば!!」
「さあ、“男の終わり”の時間よ♡」
「──どうぞ♡」
──♡──
【黒服さん突入】
バァァァン!!
カーテンがふわりと舞い、黒服3名がベランダから滑り込むように着地!
黒服1「スカート確認!ヒダの自然な乱れ、座り癖アリ!」
黒服2「太腿角度、女性平均の−4°!脚閉じすぎですッ!」
黒服3「ガーター装着跡、左脚に明確な圧迫線あり!判定完了!」
ソウタ「や、やだやだやだっ!!俺、“内腿すき間”とか意識してないからぁ!!」
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【個体データ】
識別コード:No.013(ソウタ)
脚閉じ習慣:7日間継続(クロス座りなし)
スカート位置調整回数:3回(すべて自然な引き直し)
ガーター圧着率:左93%・右91%(生活装着)
備考:「太ももって、こんなに柔らかかったっけ」と独り言あり
──♡──
【数日後】
ソウタは、学内の図書館で、脚を閉じて静かに本を読んでいた。
足元には、スカートの裾がふわりとたなびいている。
誰かが通るたびに、太腿をすっと寄せて“見えないように”反応してしまう。
でもそれが、恥ずかしいどころか──なぜか心地よかった。
彼はもう、“脚を開く座り方”を、すっかり忘れていた。
──♡──
真希さんは、ソウタの膝にそっと触れ、くすっと笑った。
「ねえ……“脚を閉じてる男の子”って、可愛いわよね♡」
「ふふ……“次”は、見えそうで見えないパンツ、選んであげる♡」
──♡──
真希さんの手帳には、艶のある万年筆でこう記されていた。
“No.014:ユウト(仮)──ネイルケア、始めたって♡”
完──“今日もまた女にしておしまい♡”
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「うふふ……脚、閉じたまま、もう“女の座り方”しかできなくなっちゃったのね♡」




