第2話 賑やかな食卓
とにかく危なげな綾葉。そんな彼を放っておけないモロコシはついついお節介を焼いてしまう。
私は目が覚めると外に出てラジオ体操を始めた。すると商店街で八百屋をやっている近所の竹林さんと会った。見てくれはアレだが味は美味しいと言って野菜を分けていただいた。私はお礼を言って受け取るとそれを家に持ち帰った。そしてラジオ体操を終えるとどこからか戻って来る綾葉さんが見えた。
「おはようございます、綾葉さん」
「おはようございます、モロコシさん。朝から少し涼しいですね」
薄い霧がかかっていて今日の朝は涼しい。日中もこのぐらい過ごしやすいといいんだけどな。
「日中はやっぱり暑そうなので防暑対策はしっかりしないとですね。昨日はよく眠れましたか?」
「あはは…実はカエルの合唱が凄くてあまり寝付けませんでした」
賑やかだもんなぁ…。私は子供の頃から慣れているので気にもならないがやはり都会から来ると気になって眠れなかったりするんだろう。
「すみません、自身はすっかり慣れているのでそうした視点を見落としていました。ちょっと近くでイヤーマフ探してきますね」
「あ、いえいいんです。地元では経験がない事なので新鮮でいいなって思うんです」
「そう言っていただけると助かります」
客室の防音対策については何ら対策をした方がいいかもしれない。綾葉さんは自室に戻って行った。私も自室に戻って朝食を取る事にする。今日はあまり料理をする気力がないので目玉焼きを作り、ベーコンを焼き、それをトーストに乗せて塩コショウを僅かにふった物を食べた。一緒にコーヒーも飲む。
ニュースを確認したがあまり目新しいお知らせはない様だ。私は朝食を食べ終えるとスケッチブックを開いて絵描きを再開する。しばらくすると柊さんがやって来た。
「おはようございます、モロコシさん。可愛い孫が顔を見せに来ましたよ」
「よく来たねえ、お上がんなさい」
「お邪魔しまあす」
今日はバイトの日だが仕事の開始時間はまだ先だ。朝からボケてくる柊さんだがまだ眠い様で私の部屋に入るなりソファでゴロンと横になって眠ってしまった。私は上からタオルケットをかけておいた。
それから絵を描こうと思っていると綾葉さんが尋ねて来た。
「すみません、パンフレットに書いてある狐岩の場所がイマイチ分からなくて…。どの辺か分かりませんか?」
私は手描きの地図を作って大体の場所を教えた。
「昨日も言いましたが結構歩くのでちゃんと朝食を食べて、日中は水分補給も怠らないでくださいね」
「大丈夫ですって。昨日の翼馬神社に行って以降パワーが湧いて来たみたいで、今なら1週間ぐらい食べなくても全然平気ですよ」
絶対に山中で倒れるな…。この感じだと多分夕食も食べてない。私は笑顔で綾葉さんの手を引っ張って自室に連れ込んだ。それから椅子に座らせて待つ様に言った。彼はきょとんとしていたが、近くで寝てる柊さんの方を向いて驚いた。
「恋人さん…ですか?」
「この子は孫です」
「ま…孫…?」
困惑している。柊さんは寝返りを打って何やら寝言を言っている。
「むにゃ…鯉は濃汁が一番よか…。鯉は濃汁が一番よか…!」
どんな夢を見ているんだろう。私はキッチンに立つと早速と仕込みに入る。食材は小さく細かく切って、なおかつ食感は楽しめる様にする。ご飯はおかゆ、スープは塩味濃い物に卵を入れて煮ながら混ぜてとろみをつける。綾葉さんの関心はやがて柊さんから私の方に移った。
「あの、一体何を…」
「じっとしててください。すぐに終わりますから」
綾葉さんは叱られた子供の様にしゅんとして大人しく待っていた。やがて料理が出来上がると彼にそれを差し出した。
「どうぞ」
「あまり食欲ないんですが…」
「少しでもお腹に入れておいてください」
「むう…」
彼はスプーンでおかゆを掬って食べる。それを口に入れ、噛んで食べて飲み込む。綾葉さんは手をわなわなと震わせる。顔を見ると目を見開いて眉間にしわを寄せ、口を僅かに開いて静止していた。親に料理を作ってあげる事はしばしばあったのでそれなりに料理の腕には自信があったつもりだが合わなかったんだろうか。
「あの…、口に合いませんでした…?」
「なんだ…なんなんだこれは…」
「あの、その…美味しくなければ残しても…」
「美味い!!!!」
「えっ?」
綾葉さんはスプーンを置いて私の両肩を掴み、少ししゃがんで私の目線に合わせる。今までの綾葉さんの表情に見た事のない覇気が帯びる。
「口の中に広がる僅かな塩味が食欲をそそり、とろみとまろみが優しく包んでくれる!大して噛んでもいないのに米がほぐれて喉に優しくスッと入って行くんだ!」
良く分からないが大変お気に召していただけた様だ。彼は再び席に座ってスプーンを手に取るとガツガツと料理を口の中に入れて行く。出会ってからと言うもののまるで枯れ尾花の様な美しくも儚く頼りない様子だった彼の目に生気が宿る。咳き込むほど熱心に食べるので私は何度も背中をさすってあげた。
お代わりが欲しいと言い出したので私は余った分を注いで渡すとそれもガツガツと食べる。彼は目から涙を流しながらどんどんと料理を平らげる。想像以上に喜んでもらえた様でちょっと困惑していた。
「美味い…美味い…!今の俺には分かる、俺が全身で求めていたのはこれだったんだ…!!」
「え、えと…気に入って頂けた様で何よりです」
彼は全て食べ終えると手を揃えてご馳走様して、それから私を強く抱きしめた。
「ありがとう、モロコシさん!俺、久しぶりに食事が美味しいって思えたよ!食事がこんなに楽しいって忘れてたんだ!」
「あは、あはは…。そんなに気に入ってもらえるなんて…」
あまりに騒がしかったためか柊さんが起きてしまった。綾葉さんに抱きしめられる私を見ると少し驚いた様に目を開き、それから「ごゆるりと」と言いながらそそくさと部屋を出て行った。何か勘違いされてしまった。
綾葉さんはハッとして顔を赤くして離れた。
「すみません、何か興奮しちゃって。こんな気持ち久しぶりだったものでつい…」
よほど恥ずかしくなったらしく顔を隠して余所を向いてしまった。何というか…こういう反応もするんだなと意外に思った。最初に会った時はやや人間味のない笑顔を浮かべてばかりだったのでこういう表情があるんだとは思わなかった。
「いえいえ、いいんです。何だか私も嬉しくなっちゃいました」
改めて元気いっぱいになった彼を玄関で見送る。私が手を振っていると近くの空き部屋からニュッと出て来た柊さんが私の顔と少しずつ遠くなっていく綾葉さんを見比べる。
「一緒に行かないんですか?私今日バイト入ってるのに」
「お節介もほどほどが一番ですよ」
変なお節介を焼くたびに両親と似てしまったんだなと思う事もあるが、私はそれにうんざりして家を出た事もあるので他者に同じような事をしまいと気を付けている。何事も程々が一番いいのだ。
そろそろ仕事の時間なので掃除をしようと思っていると柊さんはさっさと私の自室に入って行った。中に入るとソファの上でタオルケットを被って寝てしまった。
「仕事の時間ですよ柊さん」
「…鯉は濃汁が一番よか…!」
どうやら意地でも狸寝入りを決めるつもりらしい。私は近くに置いていた買い物リストを良く書く黒板を掴むとそれを引っ掻いて柊さんを起こした。大変残念そうに起きる彼女と一緒にシカクマメ内の清掃を行った。
柊さんと一緒に室内の掃除を行って休憩をしていると田村さんと言う人から民宿の利用の予約の電話が入った。今日の夕方から来るらしい。それから庭の除草作業、休憩、家前の掃除とそうこうしていると綾葉さんが帰って来た。
「今日は倒れる事なく帰宅できましたよ!」
「ふふふ、ご無事で何よりです」
綾葉さんは飯伏山での出来事を話してくれた。観光客はそれなりにいて、道もしっかり綺麗にしてあり、私の説明の事もあってちゃんと狐岩に辿り着けた事。案内板はいずれも汚れたり文字が消えかけて手読みづらかった事。狐岩の説明が読めず、通りかかった地元民が話してくれたが知らない方言が頻繁に飛び出すもので一生懸命に相槌を打ちながらも話を理解する事はできなかった事。
狐岩について知る事が出来なかった事は残念そうだったが場所の雰囲気は神秘的でいいと大変喜んでいた。何だかんだ楽しめた様で私も嬉しい。途中で通りかかった柊さんに「何仕事サボってんすか」みたいな視線を送られたが私は雇い主なので気にしない事にした。
しかし田村さんがいつ来てもいいようにしたくはしなければならないので途中で話を切り上げ、もし狐岩について気になるのであればまた時間がある時に説明すると伝えひとまず別れた。
それから柊さんと一緒に田村さんを迎え入れる準備をし、田村さんのチェックインとほぼ入れ替わりで柊さんは自宅に帰って行った。
仕事を一通り終えて自室で寛いでいると部屋がノックされた。出ると泣き目の綾葉さんが立っていた。
「どうかしました?」
「だ、脱衣所に大きな蜘蛛が…」
益虫なんだけどなぁ。そう思いつつ浴室に向かうと虫取り網でさっと捕まえて外に放った。
「お騒がせしました」
照れた様子で謝る綾葉さん。見慣れてないと恐ろしく見える物だ。それは仕方がない。
「いえいえ、いいんです。どうぞごゆっくり」
お腹が減って来たので晩御飯を作っているとドアがノックされた。ドアの外にはお酒を持ってやって来た綾葉さんが立っていた。
「いいのに」
「ここに来てから何かとお世話になってばかりなので…」
「ふむ…では一緒に飲みませんか?この時間は殆ど1人でちょっと寂しかった所です」
「俺なんかで良ければ!」
そうして綾葉さんを自室に招き入れた。おそらく昼食も夕食も食べてないだろう事を考えて彼のために消化に良い料理も作って出した。彼は申し訳ないやら嬉しいやらよくわからない表情を見せて笑った。
彼はパクパクと料理を食べる。余りにペースが早かったためか途中で喉に詰まって咳き込んでしまったので、私は彼の背中をさすってあげた。
「すみません、料理が美味しい物でがっついてしまいました」
「ふふふ、ゆっくりよく噛んで食べてくださいね」
綾葉さんは出会ったお客さんの中でも一番手のかかるお客さんだ。言わなきゃ食事もしたがらなかったり、色んな所で倒れたり、蜘蛛が出たと騒ぎだしたり。でも私の料理を美味しいと頬張ったり、感情がコロコロ変わったり、なんだか接しているうちに愛らしく思えて来た。
せっかくなので彼が食事をしている間に狐岩について教えてあげる事にした。
飯伏山にはかつて悪さをする化け狸がいた。それが大層悪戯好きで豊玉の村人達を良く困らせたそうだ。ある日、化け狸が美人になりすまし食べ物を盗ろうとしていた所を村で一番足の速い男が頭に乗せた葉っぱが気になって取ってしまった。すると化け狸の変化は解けてしまう。その場で化け狸は捕まってしまい、村人達は狸汁にでもして食べてしまおうかと相談したが化け狸はわんわんと泣いて命乞いをするもので哀れに思ってもう悪戯しない事を約束して野に放してあげた。
飯伏山の化け狸が大人しくなると今度は余所から化け狐がやって来た。その化け狐は化け狸とは比べ物にならないほど悪質な悪戯好きで村人達を悩ませた。罠を仕掛けようにもまるで効果がなく、村人達は助けを求めて逃がした化け狸の縄張りまで赴いた。化け狸はかつて命を助けてもらった恩に報いるために化け狐退治を引き受けた。しかし、化け狐は大変ずる賢く力も彼の方が上なのだと言う。だから村人にもある協力を頼んだ。
化け狸はこの山は自分の縄張りだと言って化け狐の住処を訪ねた。一目で自身よりも力が弱い狸だと悟った化け狐はでは今日からここは自分の縄張りだから出て行けと言う。負けじと化け狸は化け比べで勝負して負けたら出て行ってやると啖呵を切った。化け狐は勝負を快く承諾すると両者共に様々な物に化けてその技巧を競った。
優劣を決める第三者がいればすぐに決着は付きそうなほど化け狐の変化は完璧な物だったが化け狸が負けを認めない物で中々に勝負はつかない。勝負に飽きて来た狐はどうやって負けを認めさせるかあれこれと考えた。
やがて化け狸は怪力の神様に化けると近くの大きな岩を持ち上げて見せた。化け狐はこれだと思い同じように怪力の神様に化けると化け狸よりも大きな岩を持ち上げて負けを認めさせようとした。ところがその時だ、草むらに隠れていた足の速い村人が化け狐に駆け寄り頭の葉っぱを取ってしまった。すると化け狐の変化はたちまち解けてしまいそのまま岩の下敷きになってしまったそうだ。そんなお話だ。それが狐岩と呼ばれ今では観光地になっている。
「あ、それじゃ狐岩の近くにあった一回り小さな岩が化け狸が持ち上げた岩だったんですね」
「ですね。化け狐が持ち上げた岩程じゃありませんが化け狸が持ち上げたとされる岩も結構大きいんですよ」
綾葉さんは観光地でみた2つの岩を思い出しながらうんうんと頷いていた。そんな話題で盛り上がっていると彼は酔いが回って来た様で顔は赤くなり瞼も重くなって来た。食器を片付けているとやがて彼は机に突っ伏すように眠ってしまった。私は彼を持ち上げるとベッドへ連れて行って寝かせると、風邪を引かない様にタオルケットを被せてあげた。
それから私も22時頃までは起きていたがその後は歯を磨いてソファで寝た。
朝、目が覚めて時計を眺めるとまだ起きるには早い時間帯だった。なのでもう一度眠ったが、やはり起きるには早い時間に起きた。ベッドのある部屋からは遠いので料理の音で起こす事はないだろう。私は今のうちに朝ごはんを作った。彼の好みの物があればそれを作ってあげたいが彼は何でも美味しそうに食べるので逆に何を作ってあげたらいいのか分からない。
彼がシカクマメに来るまでどんな生活をしていたのか分からないがあまりまともな食生活はしていなかったと思う。だから食べやすい物を選んで作ったつもりだった。今年も暑いので塩味をやや濃い目にして。そしたらとても喜んでくれた。彼は日頃の食生活のせいで私達が日頃から食べる様な物を受け付けなくなっていたのだ。
工夫を加えればちゃんと食事をしてくれる。体調管理だってそうだ。彼は自室で過ごす時はエアコンさえつけなかったが寒がりと言う訳ではない様でこの部屋で快適そうに過ごしていた。
「…………」
ただの変わった人と言う訳ではないのかもしれない。
朝ごはんのメニューを考えて早速と料理に着手した。料理の終わりごろになると急に家に電話がかかって来る。電話に出ると両親からだった。たまには顔を出せと言う内容だった。そういえばもう半年ほど顔を見せていない。私は近いうちに顔を見せると言って電話を切った。
料理の仕上げをしているとまだ眠そうに目を閉じがちな綾葉さんがのそのそと歩いていた。
「おはようございます」
「おはようございます、綾葉さん」
「すみません、昨日は知らないうちに寝てしまってたみたいで…。ご迷惑をおかけしました」
「迷惑だなんてそんな事ありませんよ。それよりも朝ごはん一緒にどうですか?」
「でも…」
「実はもう2人分作ってしまったんですよ。良かったら食べて行ってください」
「…では好意に甘えます」
綾葉さんは歯磨きをするために一度自室に戻った。私はその間に料理を机の上に並べて綾葉さんを待った。やがて扉がノックされたかと思えば入って来たのは柊さんだった。彼女も眠そうに目をこすっていた。いつもはこんなに早い時間い来る事はないのだが一体どうしたんだろうか。
「おはお…」と辛うじて挨拶になっている言葉を言うとソファに倒れる様にうつ伏せで眠る。
「おはようございます。今日は随分と早いですね、柊さん」
「うちの両親がブリは照り焼きかソテーかで言い争ってたから居心地悪かったから出て来たんです。ふああ…」
ひときわ大きなあくびをして寝心地の良い体勢を探しだした。
「それはまた難儀な。…ひょっとして朝ごはんはまだですか?」
「うーん…仕事時間前までにはコンビニで何か買って来ますよ」
「仕方ありませんね。柊さんの分も用意するので呼んだら席に座ってください」
「おじいちゃん大好き~♡」
まだ呼んでもいないのに柊さんは素早く起き上がると席に座った。私が柊さんの分の料理も作っているとやがて綾葉さんが戻って来て机に突っ伏して眠っている彼女を見て驚いた。私はご飯をよそって綾葉さんの所へ持って行った。私は柊さんの分も作ってから食べるので先に食べてて大丈夫だと伝えて厨房に戻る。
「…にしても随分年の近いお孫さんだ…」
「変人さじゃ負けませんからね」
「俺変人じゃないですけど…」
「純粋な変人は自覚がない物です。相手にとって不足なし。歓迎しますよ、我が好敵手」
「変な人…」
柊さんは突っ伏していた身体を起こすと眠そうに目をぱちぱちとさせた。
「そう言えばモロコシさんって基本的に1人暮らしなのに机は広いし椅子は4脚もあるんですね。今更ですけど」
「祖父は昔はここで友達と一緒に酒を飲んだりしてたみたいですね。私は地元の友達とは疎遠になりましたし、複数人で利用する機会はそうありません。時々柊さんがそこに座るぐらいでしょうか」
「ビーア!」
抽選で当たったオーブンを使ってお菓子を作る時は柊さんは席に座ってお菓子が来るのを待ってたりする。大体は途中で待てなくなって席を離れてオーブンの周りをウロチョロしたりするのだが。
柊さんの分の料理を作ると彼女の所に運んで行った。滅多にないがお菓子以外に彼女に昼食や夕食を作ってあげた事が何回かある。その時に知ったが彼女は料理は味が薄い方が好みだ。同級生もそうだったが皆ジャンクフードや外食店の味に馴染んで濃い味が好きな人が多かったので彼女もそうだと思っていたので意外だった。
そうして3人で席を囲んで一緒に朝食を食べる。
「そう言えば柊さん、今日実家に帰ろうと思うんですが」
「み…三行半って事ですか…!?」
「私の孫って設定でしょうが。半年ほど会ってなかったので会って来るだけです。聖丘区まで行くので定時になったら先に上がっててもらって構いません」
「はいはい。ごゆっくり」
「綾葉さんも良かったら一緒に来ませんか?特に観光の予定地がなければ私の実家の近くが観光地なので案内できますよ。兄山の歌叫岩って物があるんですけど」
「そ、そうですね。それじゃお願いします(設定…?)」
私達は朝食を終えると片づけを行い、それからタクシーを呼んでさっさと支度を済ませて家を出た。途中で田村さんと出会ったので挨拶をしておいた。家を出ると電話で聞いていたより早くタクシーが来ていたので驚いてすぐに乗り込む。
そしてタクシーは私の実家に向かって走り出した。
最近登場人物のキャラデザしてたんだけど挿絵いる?って気がして来た