あとがき
これで、三代目怪盗団および幻想怪盗団シリーズ堂々(?)の完結となります。
まさか、書き始めて四年近くのシリーズになるとは作者自身も思っていませんでした。まぁ一番の原因は二代目を作者がゆっくり書いていたからですけどね。
私の小説は、初代怪盗団の主人公である蓮を中心に展開されていきます。幻想怪盗団シリーズは小説の世界を確立された時から親、子供、孫の三作になると決まっていたんですよね。
それぞれ土台となる「正義」の初代、次に繋げるための「真実」の二代目、そして結末となる「選択」……三代目は次の物語への選択の意味合いも込めています。
前作主人公達の子供である新と咲は突然、衰退した地球を「存続する」か「壊して再構築するか」の選択を迫られます。捕らわれた人を助けながら、そしてかつての主人公達の話を聞きながら、どんな選択をするのかという物語で、これまでの幻想怪盗団シリーズとは違った展開になっています。
この世界は「選択」の連続です。蓮は愛良と結ばれ、涼恵も蘭と結ばれ……暁はきはくと結ばれ、悠は優士と結ばれ……そんな選択の末に、この話は出来ています。
もちろん、話自体は誰と結ばれても変わりはしないでしょう。しかし物語の中で一つでも選択を間違っていたら、この話は生まれません。分かりやすい例で言えば、悠が安村と結ばれ、さらに裏切った時が該当するでしょうか。
今回は結末が二つあるという、少し変わった物語にしてみました。選択肢によって次の物語が変わっていきます。存続した世界が前々から話していた「長編」に、再構築した世界が「シンシア達の世界観」に繋がっていきます。
皆さんは、どちらの結末がよかったでしょうか?どちらも公式である以上、私からはどちらが正しいとは言えません。
人生は「選択の連続」と言います。実際、小さいことから大きいことまでどんなことでも自分自身で選択して人生は進んでいきます。言ってしまえば、自分の人生を変えるのは自分自身の選択でしかないのです。私の小説、そして私の子達の物語は、そんな「可能性」の世界で生まれました。参考にこそなりませんが、どうか私より強いこの子達のことを思い出して生活していってください。
次の話は、昔投稿した学級裁判の改訂版を投稿していく予定です。基本的な設定は変わらずですが、世界線が三代目怪盗団の後の、存続した世界線のものになっています。
早めに投稿する予定なので楽しみにしていてください。