表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
脇役語り  作者: ふりまじん
パラサイト

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

88/438

三年後の浮気

静かな夜でした。


ギオロンのため息のような、胸に染みる調べが闇に吸い込まれて行くようです。

『偉大な芸術家の思い出』

チャイコフスキーが、ルビンシテインの死を悼んで作られた曲です。


が、作者は違う芸術家を思ってこの曲を聴いていました。


手塚治虫

昭和の終わりと共に眠りについた偉大な芸術家です。


時影(とかげ)…(T-T)

私は、運がいい人間なんだろうか?

それとも、悪運に付きまとわれているだけなのかしら?」

作者は冬の空を見つめながら私に聞きます。


灯りを消した旅館の窓の向こうには、日本海が激しく波打っているのです。


「どちらかと言えば、恵まれているのではありませんか?」

私は、旅館の窓側のテーブルのあるスペース…広縁(ひろえん)と呼ばれる場所の椅子に座る。

向かい側の作者は、それを疲れたような笑い顔で迎える。


「まあ…ね。とりあえず、この状況で生きてるし、こうして、なろうライフも3年を越えたのだもの。

ポイントやブックマークを貰い、色んな失敗はしたものの、大きなトラブルもなく、なんとか退会せずにやって来たわ。


そして、2021年…YouTubeで、『マリンエキスプレス』が公式リリースされたのを見たのよ(T^T)


本当に……ここに来て、これって、運命的よね。

『TEZUKA 2020』が去年あり、AI手塚先生がデビュー。

手塚先生がAI蘇り、今年、マリンエキスプレスの公式YouTubeリリース。


そして、2025年、大阪万博リターン…


新作のマリンエキスプレスを、

新しい物語を…みられる可能性が出てきたわ(>_<)」

作者は興奮で少し頬が赤くなっています。

私は、冷蔵庫からコーラを取り出すと二つのコップに注いで渡す。


「確かに、出来すぎなチャンスですが、今は、短編を書く方が先ですよ?

確かに、マリンエキスプレスは、手塚先生の人気キャラが登場しますが、物語は完全オリジナルですから、

貴女も、オリジナルの話を作って、認められてから、売り込みに行くこともできますが、

優先順位が違いますよね?」

私の台詞に作者は真っ赤になって否定する。

「て、手塚プロダクションに自分の作品をうっ…売り込みって(///∇///)


そんなの…無理に決まってるじゃない(;_;)


大体、今、公募の参加賞を駆使して、500円を底上げしながら稼ごうと考えているチンケな私に、いきなり、そんな果てしない現実を突きつけないで頂戴(*/□\*)


いい?現在の私を『明日のジョー』で例えるなら、まだ、力石に会える前の段階。やっと、スパークリングを真面目にやろうと考えた辺りなんだから、

手塚プロダクションには存在を知られずにひっそりと妄想していたいのよっ。

私の言いたいのは、それでも、自然に舞台設定が整い始めたって事だわ。


今年、ネット大賞で一次選考をパスし、なんか、話をし安そうな講談社のweb小説サイトで問い合わせをするの。


来年は、似たようなキャラクターで話を作り、ここで、出版社の人と知り合って本格的に許可をとり、

2024年、それが本番…って感じが最短で、理想だと思うの。」

作者は少し恥ずかしそうに、でも、少し浮かれてそう言った。


「では、まずは、今年のイベントの為に、『パラサイト』を作らなければ行けませんよね?

そして、一次選考をクリヤーしなくては。」

私の言葉に作者の顔が歪む。


「そう…そうなのよっ(>_<)

乱歩の話も気になるし、何で、ここに来て、色々出てくるんだろうね…

頭混乱するわよ。

でも、書いたら、少し落ち着いたわ。

まずは、『パラサイト』よね。

浮気をしないで、地味にコツコツと。

でも、先に夢があるのは嬉しいわ。」

作者はそう言ってグッとコーラを飲み干した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ