時影、パラサイトを語るセカンドシーズン3
静かな昼下がり。
洗い立てのモスリンのカーテンが揺れる窓辺のテーブルにモンブラン。
私の作者を出迎える準備は整いました。
「こんちには。」
作者が眠そうな顔でやって来ました。
「お疲れですか?コーヒーを入れましょうか?」
私は声をかけた。
それに作者は苦笑で応えた。
「ありがとう。色々、動いて頭がこんがらかるわ(T-T)」
「まあ、コーヒーでもどうぞ。」
私はケーキを切り分け、コーヒーを注ぐ。
容姿はともかく…もう少し、おしゃれにして欲しいのをのぞけば、至福の時間です。
「ありがとう。完結したときは、色々、発狂レベルで恥ずかしかったり、泣きたくなったり大変だったけど、評価が無くても、それなりに今でも読んでくれる人がいるんだよね…。」
作者は軽く溜め息をつく。「ええ。ブックマークも増えましたし、セカンドシーズン、頑張りましょう。」
私は嬉しくなる。パラサイトは、2年を費やした思い出の一作です。素敵なエンデングを迎えたいのです。
「そうね…別枠になって、ついてきてくれるのか…心配だけど、まあ、いいか。
でも…池上は迷惑だろうね…話が始まれば、面倒に巻き込まれるんだもん。」
作者は苦笑する。
「それで、池上さんはどうしてるのですか?」
私の質問に作者は横隔膜で笑った。
「今のところ、派遣で家も同じところを借りてる。北城が彼を定期的に雇ってるから、随分と安定してるわよ。
まあ、北城の依頼って言うのが、我々の短編ストーリーになる訳なんだけどね。」
作者の穏やかな笑顔に続編の夢が広がります。
短編は随分と扱いましたし、ミステリーは大変ですが、少しずつ進めましょう。
「いわゆる『Xファイル』風になるのですね?」
私は90年代の人気ドラマを思い浮かべた。
「あら、この場合『怪奇大作戦』を目指す…じゃないかな?大阪万博のキャラクターもそんな風味だし。」
作者は溜め息をつく。
『怪奇大作戦』は、1968年放送の特撮テレビドラマです。
架空の組織としての『科学捜査研究所』から物語が始まる、1話完結のミステリーホラーでした。
「まあ…基本、オリジナルを書かなければいけませんから、どちらも参考程度に考えた方が無難です。」
私は主題歌の『恐怖の町』を再生した。
この曲は『ザ・ブレッスン・フォー』と言うコーラスグループが担当しました。彼らは、他にも昭和を代表するアニメ、特捜番組の曲を歌っています。
「懐かしいわね…( ̄▽ ̄;)でも、『イブ』には合わないわ…なんか、ザ・ブレッスン・フォーさんの澄んだ歌声に似合うような…正義のヒーローじゃないんだもん。池上はっ。」
作者は苦笑して黙ってしまいました。
「確かに、主題歌を聴くと、物語の作風がグサッと刺さりますね。
そして、記憶のイメージと違うことに気づけていいですね。」
「そうね…。『怪奇大作戦』って、怖くてグロいってイメージばかりだったけど、科学捜査研究所の人達が悪者を取り締まる正義の話なんだよね…。私とは違うわ(´ヘ`;)」
作者は急に赤面して照れる。
「で、貴女の話は、どんなものなのでしょう?」
私の言葉に、作者はしどろもどろとしながらも話始めた。




