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脇役語り  作者: ふりまじん
パラサイト

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71/438

作者、パラサイトを振り替えるシーズンファイナル5

あけましておめでとうございます。


新しい年が始まりましたが、私の作者は夢と希望に包まれる……と、言うわけにも行かないようです。


浮き世を忘れた美しい銀世界にある山小屋で、私達は正月を楽しんでいました。


この何もない世界に二人きり。

こうこうと燃える暖炉に、柔らかいソファ。

ふわふわの毛布に包まれて、ホットレモンを二人で飲むのです。


なんと贅沢な時間でしょうか?


「全く…年、越しちゃったよ(T-T)」

作者はぶつぶつ文句を言ってます。

「良いじゃないですか、とりあえず、前回の作品に追い付いたのですから。」

「19話にね、130話で追い付いたわ(T-T)

でも、若葉雅苗が登場して、長くなりそうだよ。」

作者はため息をつく。

「そうですね……。」

私は、ふふっと笑いを漏らす。全く、自分で作り上げる世界で、こんなに驚ける作者(ひと)もなかなかいないでしょう。

「なによ…笑ってる場合じゃないんだからっ。

雅苗…寄生虫殺人の謎を何とかしないと。(T-T)」

「そうですね、寄生バチを遺伝子組み換えで、相手を思い通りにするのでしたかね?」

私は、この先を考えてため息をつく。

「そうよ、もう、そんなこと、すっかり忘れてたわ(>_<。)でも、それを含めて物語は展開するから、アレの真偽も探らないといけないのよ。どうしよう?」

作者は頭を抱える。

私は、古いレコードをかけて、優しく彼女の両手に触れる。

「まあ、今は、すべてを忘れて…私と踊ってくれませんか?」


薪のはぜる音に、レコードの針の弾む音が仲間に入る。

しばらくすると、映画『マイ・フェア・レディ』の作中曲『踊りあかそう』がかかります。


これは、美しい英語の勉強がうまく行かずに混乱した主人公が、勉強の楽しみに気がついた気持ちを表した歌です。


「はぁ…あ、もう。」

作者は苦笑しながらも、立ち上がります。


ヘップバーンの歌声と共に、思い出も跳び跳ねます。

「まあまあ、そんな顔をしない。」

私は彼女の両手をとって、ステップを踏みます。

「そうね、こんな風に、社交ダンスに憧れたのが、前世紀だって思うと、諸行無常を感じるわ(T-T)」

作者は文句を言いながらも私について、軽やかにステップをふみます。

「それでも……新世紀に入って、思い出せるなんて、素敵じゃありませんか。」

私達は、静かに踊る。

小さな頃の夢のプリンセスのダンスを、その後の人生を……。

「そうね、なんか、この先が恐ろしいけど…やるしかないわね(T-T)」

作者は少し疲れたように、それでいて、輝いた瞳で私に笑いかけた。


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