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脇役語り  作者: ふりまじん
パラサイト

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58/438

作者、パラサイトを振り替える58

冬の透き通った晴れ間に誘われて、我々は町外れの喫茶店へと散歩がてら出掛けました。


最近、色々と忙しくて、なかなか作者とお茶なんて出来なかった私は、新しいコートで少しだけおしゃれをしています。


商店街を通り、少し広い公園を歩くと、すぐそこに緑に囲まれた小さな白い西洋風の家が見えてきました。

目的地に到着です。


作者が木製のステップを軽やかに上がり、喫茶店の扉を開けました。



優しげな店のオーナーが出迎えて、私達はストーブの近くの席に案内してもらいました。


「はぁ…久しぶりだね。」

作者はオシボリで手を拭きながら私に笑いかける。

「ふふっ。お久しぶりです。お正月はお餅を食べ過ぎたりしませんでしたか?」

私が、からかうようにそう言うと、作者は上目づかいに私を見て笑った。

「ふふっ。まあまあよ。

なかなか話は進まないんだけど(T-T)

色々、考えてはいたんだよ…

冬は、童話で苦しんだよ〜

ホント、今回は辛かったよ。まとまらなくて(T-T)

なんか、ひどい出来だったけど、素敵な感想と評価とブックマークまでもらっちゃって…なんか、恥ずかしいわ(///∇///)


って、生活していたわ。」

作者は照れたようにテーブルを見つめた。

「それは良かったですね。」

私は、嬉しそうな作者に笑いかける。


今回の童話は、確かに、大変でした。

でも、とりあえず、参加できて良かったのですが、

しばらく、作者は燃え尽きていました。

こうして、私と話を再開してくれた事が、私にはとても幸せに感じるのです。

「うん。でも、色々と、頭の中はこんがらかってるし、色々、新展開があるんだよね。」

作者は苦笑いを私にしながら、なんだかとても話したそうに目を輝かせる。

「新展開…ですか。」

「うんっ。なんかさ、今、『ラジオ大賞』八万字いってるんだよっ。

あと少しで10万字(T^T)

未完でも、とにかく、公募に応募できるし、

あの話は、下手でも良いから、ファンタジーを書いて、スミレが何かを感じて、感想を述べたら終わりなんだ。

そうしたら、やっと…お金になるポイントがっ…てに出来るんだよっ(>_<)」

作者は興奮しながら両手を握りしめる。


4年目に入る現在、ここまで来る道のりを考えると、私も胸に込み上げるものを感じます。

「そうですね。まさか、そちらが先とは…思いませんでしたが。」

私は、一年、必死で改編していた『パラサイト』を思って少しだけ複雑な気持ちになりました。


本来なら、こちらを先に何とかしなければいけません。

でも、この一年の色々を思うと、500円でいいから作者に持たせて、お仲間に明るい報告をさせてあげたくもあるのです。


「いや、まだ、分からないんだけどさ。

『パラサイト』だって、あと少しで10万字なんだもん。

本当なら、3月のミステリー大賞に『パラサイト』を投稿しても良いんだけど、でも、この作品は、ネット大賞で、一時審査を通したいんだ。

で、講談社の小説サイトに投稿したいのよ。

絵師逆指名で、アニメ化を目指すの!!」

作者は楽しそうに笑う。

「アニメ化って、随分大きく出ましたね。」

「あら、我々だって、物語のキャラみたいなものだし、ビックマウスをかましても良いと思うのよ。

なにしろ、ここは『なろう』なんだもの。

小説家になろうの良いところって、よくも悪くも、実力なくても、大きな夢をバーンって語れることよ。

で、それが盛大にすべっても、規約違反をおかさないかぎり、笑って次の作品が投稿できるってところなんだわ。

私、とにかく、10万字まで書くわ。

で、ネット大賞に応募して、一次選考に残ってみる。

その為に頑張るわ。」

作者は嬉しそうに笑った。

が、私は、不安を感じずにはいられません。

小説家になろうで、おおすべりをして、笑って次の作品を投稿するのは、かなりのメンタルが必要な気がするのです。


私の作者には、そんなメンタルがあるとは思えません。


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