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脇役語り  作者: ふりまじん
清貴を大阪へ
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八乙女さん

 調べると、声優という職業は現在、飽和状態で大変らしい。専門学校に行っても仕事に着くのが大変らしい。

私は、ここで躊躇した。保護者の目線だと、そんなところに進学させたくはない。

 が、八乙女さんは諦めなかった。八乙女さんは声優になりたかったのだから。


 親、そして、作者が心配する中で、なんとか就職率を上げる事を考え始める。

 彼女が考えたのは、企業に『クリエーター枠』を作るという事だった。

 現在、企業は求人で気にするところは、コミュニケーション能力、無断欠勤・遅刻をしない 電話の応対ができる。パソコンの表計算、文章ソフト、プレゼンソフトを使える。というところの強化を考えた。


 で、企業にスポーツ枠のようにクリエーターの枠を作ってもらう活動をする。

 この時、文化祭で大人と繋がった事と、葵が商会に就職した事で活動がしやすくなったのもある。

 最近、声優といっても、露出が激しくなって、見目が良くないと仕事がない、みたいになっている。だから、容姿ではなく、声に特化して声優の仕事を地域の中小企業の枠の中でもらって行こうと、考えるのだった。


 今まではCMなんてとても高くて作れなかった企業に向けて、学校と連動して作成したりする方向で話をまとめてゆく。

 で、声優の仕事が入ると、優先的に休める体制を考え始める。

 

 これがリアルにうまくゆくかは知らないが、私の物語の世界では結構、うまく回っている。

 クリエーター枠を作るとこで、学校からアルバイトに来る学生も増えるし、就職した先輩がコミケなどで活動をしながら仕事を出ているのを見て、自分も就職したいと考える学生も増える。

 声に特化することで、企業の敷地にスタジオを作って、行きたくなる会社づくりの考え方ができ始める。


 まあ、そんなに大層なシステムではない。初めは、町工場の息子で動画配信をしたい人物の敷地でスタジオを作ってライブ配信ができるようにして、そこで、仲間が集まって、動画を制作したり、工場の仕事を手伝ったりから始まる。工場だと、音を気にしなくていいのがいい。

 温泉などでは、お客さんの前でミニライブなどを発信できたり、地域のイベント参加などの招待も来る。


 ともかく、そんな感じで、葵は後輩のクリエーター希望の子供達と活動をするようになる。

 主に税金や起業の相談、進路の問題など。


 で、そこから、大阪の事務所と契約してプロになる子もいるんだと思う。

 最近の芸能界の不祥事を考えると、親心で私は心配にはなるけれど、それでも、夢を追う子どもたちは応援したいところである。


 と、いうわけで、葵も大阪に行くとなると、さまざまに見たいところがあったりする。

 後輩が契約した事務所の挨拶とか、その後輩の近況を聞いて見たり、ライブを見に行ったり。

 学生の立ち上げたサイトだから、それなりに口コミの効果もありそうだから、企業のクリエーター枠で就職した人も大阪でオフ会とかもしてそうだし、フォロワーもいるんだろうな。

 

 何だか、高卒で不安だった葵の状況が思ったよりも充実してきてびっくりする。

 そして、清貴の恋の行方は乱高下するのだ。

 やりがいと、心配のある仕事、葵はなかなか結婚なんて考えられないのかもしれないし、芸能界と接点ができると、私より清貴の方が心配なんだろうな。

 何だか、面倒臭い話になってきたな。


 

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