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脇役語り  作者: ふりまじん
パラサイト

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37/438

作者、パラサイトを振り替える37

私達は午後の穏やかな林の中を屋敷に向かって歩いていました。


あれから一ヶ月は過ぎたでしょうか?

こちらの更新はしなくとも、作者は『パラサイト』を改編していました。


そんな作者がフラりとやって来て食事に誘ってきたのです。


作者は相変わらず『黄夫人』を意識した服装で私の少し前を歩いて行きます。

「ねえ、アフターコロナの作品って、歩き方とかも気にしなきゃいけないかしら?」

作者は私を見ることなく話しかけてきました。


作者の後ろ姿に木漏れ日が輝き、ぶっきらぼうな言い方が、昔の青春ドラマのワンシーンを思い出させます。

「別に…良いのではありませんか?」

私は作者の背中に声をかけて、その勢いで彼女の背中に近づきました。

「むしろ、こんな時だからこそ、小説の中くらい、スキンシップが多めでもいいのかもしれませんよ。」

私は並んで歩きながら明るく言いました。

夏草の爽やかな香りを乗せて風が流れて行きます。

作者は隣に来た私を見上げて、ふふっ。と、笑いました。

私達は屋敷まで、無言で歩きました。

それは、和やかで気持ちのよい散歩でした。


よく乾燥した枯れ草のサクサクとこぎみ良く足元で崩れる音を聞きながら、

倒木を覆う妖精のベルベットのような鮮やかな緑の苔を鑑賞したり、

どこからか恋をうたう、楽しげな蛙の声に耳を傾けた。


そして、林の向こうに野菊の群生が風と遊ぶのを見つけると、作者は少し歩速を早めて私の前を歩きながら言った。


「知ってた?ファーブルって、南フランスの人なんだって…

長山の奴が、ファーブルとノストラダムスについて語りだしたよ(T-T)


私、このまま進めて大丈夫かな?」


林を抜けて屋敷までの野菊の咲く小道にさしかかり、作者が不安げに私をみました。


「確かに…困った展開になってきましたが、それを許しているのも、あなたなのですから、私には答えられません。」

私は少し歩速をあげて作者に追い付くと、隣に並んで歩きました。


改編中の『パラサイト』は、現在、起承転結の『承』の部分、長山の話を増量虫なのですが、

一万字の短編で作り始めた話が、諸事情の改訂により現在、8万字を越える長編になり、

そのボリュームに見あう説明や設定が増加を始めます。

そこでスポットライトを浴びた長山の身の上から、設定していない話が増加して、作者は混乱しているのです。


でも…


長山にしても、北城にしても、それを許しているのは作者自信なのですから、彼女がどうしたいのかを決めない限り、どうにもならないのです。


「許すも何も…(T-T)

みんな、勝手に人の頭や資料をあさって話を作るんだもん。

他の人って、どんな風に話を作ってるのかしらね。

私の場合、キャラクターを演じる?ような雰囲気で語っている気がする。

だから、書いてるときとか、キャラクターと一緒に暴走するときが…あるんだよね(T-T)


逆に、私が嫌いでも…

キャラクターが大好きなら、虫とかの話も調べていて苦にならないんだけど。

しかし…虫までは良かったんだけど。

ノストラダムスとファーブルまで出してきて、この方向で本当に大丈夫なんだろうか(T_T)」


作者は深くため息をついた。

私は屋敷の扉を開けながら作者に笑いかけた。

「先の事は分かりませんが、でも、例え、ひどい結末が待っていても、我々は先に進むのでしょ?

とにかく、10万文字を書き上げて、公募に応募するのでしょ?

そうすれば、今度こそ、貴女の大好きな小銭になるのですから。」


私の言葉を聞きながら、作者は方をすくめた。

「今回、参加賞のポイントは無いみたいなんだ。

小銭になるかは分からないわ。

ああっ。でも、でもっ。

8月末までに完結して投稿できれば、1ヶ月は夢が見れるわ……。

そうね、その為にも、心にあら塩を振り掛けてもみあげるような…設定会議にも耐えなくちゃね(>_<。)


その前に、麻婆豆腐でも食べましょう。」

作者は困ったような笑い顔をして食堂へと歩き出した。

「勿論ですとも。」

私は、その背中にそう呟いた。

そうです。

ここで10万文字の完結を作ることが出来たなら、

きっと、次の作品が作りたくなるに違いないのです。

完結をし、そして、沢山の人に読んでもらい、評価を受ける。


この感動を一度味わってしまったら、

きっと、もう、やめることなんて、考えられなくなるに違いないのです。



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