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脇役語り  作者: ふりまじん
パラサイト

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パラサイトを振り替える 27

穏やかな昼下がり…


気がつけば2ヶ月が過ぎ、さすがに桃園も季節外れになってきました。


私達は池の方へと散歩をしながら、初夏へと舞台を移動する事に。


池には薄桃色に膨らみはじめた蓮の蕾が池を彩ります。


香坂みゆきさんの『ニュアンスしましょう』を蓮の精が、蓮の葉の上で奏でています。


私達は東屋でそれを見つめていた。


「もう、蓮の季節ですか。」

私は銀色に輝く水面に真っ直ぐにリンと開花する薄桃色の蓮の花をみてため息をつく。

「そうね…、まあ、ももまんでも食べなよ。」

作者は鉄観音の烏龍茶に、いつのまにか用意してある蒸したてのももまんを一つ摘まんで笑いかけてくる。

そんな場合ではないでしょうに。


呑気(のんき)な姿につい、突っ込みを入れたくなりましたが、ぐっとこらえて椅子に座ります。


「こんな事している場合では…」

「わかってるわよ(-"-;)

でも、疲れてるんだもん。

コロナとか、色々頭が痛いのに、こっちでもウイルスの話とか…

と、いうか、なんなのっ『パラサイト』の最新話。

なんだか不気味な展開になってるよ(;_;)


もうっ。こんなんばっかり。」

作者は疲れたように悲鳴をあげ、

私はそれを黙って見つめていました。


今、話しかけても良いことは無さそうです。


重い沈黙の中で、蓮の精が奏でる曲は、80年代の化粧品のイメージソング。


柔らかな女性らしい恋心が曲に寄り添い、80年代の懐かしさを漂わせ、周囲を甘く染めて行きます。


「蓮…。日本やアジアの夏の花で、お釈迦様の花でもあるわね。


歌の歌詞にもあったけれど、それでなくても、昭和の説教の定番文句


『泥に埋もれていても、信念があるならば、かならず美しい花を咲かせることができる』

と、言われたものだわ。

蓮って、池から真っ直ぐに水面に伸びて、可憐な花を咲かせるもの。


私も、そんな風に生きられたら…もう少しはブックマークを…いいえっ、アクセス数が稼げるようになるかしら?」

作者は少し泣きそうな顔で、池の蓮を見つめていた。

蓮の花弁は、繊細な白いピンク色ですが、

それに反して、わりと大輪の花を咲き誇らせるのです。


「完結させたら…、きっと、大丈夫。」

私はあてのない慰めを作者にかける。


作者はそれを聞いて、不敵な笑いを漏らした。


「嘘、下手なんだから。

でも…。

なんか、やる気出てきたわ。

コロナに勝てるかなんて、それは私にはどうにもならないけど、

私の物語は、なんとか完結させるわ。


『トミノ地獄』の解釈で自信がついたし。


さあ、はじめるか。」

作者は大きく息を吐いてももまんにかぶりついた。


そして、子供の頃から変わらない笑顔で


「うまーい。」

と叫んで私を笑顔にしてくれた。


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