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脇役語り  作者: ふりまじん
パラサイト

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25/438

作者、パラサイトを振り替える25

「ボーイズ・ラブなんて、ダメですよ。」

私は筆で遊ぶ作者に釘をさす。

私はストーリー・テラーですが、この先、何をやらされるか分かりませんから、変な癖を作者につけさせたくは無いのです。


「やらないわよ…。皆が嫌がるもん。

一応、これはフリマ仲間の枠なんだよ(-_-;)

誰も絡んでこないけどさ(T-T)


ボーイズ・ラブどころか、今までのおかしな話をすっかり終わらせて、可愛らしい人形の世界に戻したいのっ(>_<。)」

作者は自分の立場を思い出して思わず叫び、

私は、なんとか自分をだましだまし書いていた作者を…寝た子を起こしたことに気がついて(あわ)てた。

「すいませんっ!謝ります。ごめんなさいっ。」

私は、思わず関羽のコスプレを忘れて規律し、なんだか深々と頭を下げた。


人形や手芸の話を作者の口から聞くと、なんだか寂しいような、申し訳ないような、複雑な気持ちになるのです。


出来ることなら、私の力で、物語を書き続けることでこの人を幸せな気持ちにさせたい。

そう考えるのは傲慢(ごうまん)でしょうか?


混乱する私を作者は驚いて見つめて、しばらくしてから感想を述べた。


「私…関羽のこんな見事なお辞儀(ちぎ)、初めてみるかも。」


そうぼやいて、それから打たれたように笑いだした。


「もう…許してください。」

私は、困りながら懇願(こんがん)し、

作者はそんな私を見て再び愛しそうに目を細めて、楽しそうに微笑んだ。


「はぁ…。面白かった。

さて、始めるか。


それにしても、設定を変更するのは大変ね。


葛飾柴又に池上の住所を設定すると、まず、最寄り駅が地下鉄になる可能性があるわ(-_-;)


私、田舎者だから、つい、駅には立派なロータリーをつけたくなるけど、

地下鉄の駅って、階段の(おお)いと屋根、小さな看板だけなのよね…。


さすがに、東京だからって、朝の五時から渋滞はしてないだろうけど、池上を早めに現地で待たせないといけないし、

車を降りて名刺交換なんてしていいのか、わからないわね(-_-;)」

作者は二時間ドラマで見続けた東京にイメージを作ろうと思案しているようだ。


「まあ、その辺りは大丈夫だと思いますよ。

それに、指摘されてから訂正は容易ですし、先に行きましょう。」

私は強く明るく声を掛ける。

作者は素直にそれに頷く。


「はぁ…じゃあ、ここからやっと寄生虫について話を始めることになるのね。」

作者はマダニについて資料を調べ始める。


私は、確定した部分を2話に割り振ることを考え始めた。


元々、この話は『オーデション』の読者のアンコールを考えて作った短編だ、った話だ。


だから、細かい説明が無意識に抜けていたりする。

同僚(どうりょう)の秋吉と池上は、親子ほど年齢が離れていますが、その記述がありません。


最寄り駅も地下鉄にするとして、それらしい描写をいれるべきか、やめるべきかも考えないといけません。


ここでは細かく設定はしますが、本編で全てを披露(ひろう)する必要はありません。


無駄な説明をしなければ、突っ込みが入りませんから、読者も作者も混乱が少なくてすむ場合もあります。


「なんか、考えると余計な説明が増えるわね(-"-;)

作中小説『シルク』の影響があるとしたら、(かいこ)とか、信州へ行くなら富岡製糸場とかの説明もするべきかしら?」


「富岡製糸場…群馬県富岡にある世界遺産になった絹糸工場ですか?」

私は、富岡製糸場について考える。

富岡製糸場は、日本で初の器械製糸をはじめたところです。


「うん…。こんな時勢だし、少しでもなんか、土地のいいところを紹介したいしね…。」

「昭和の二時間ドラマはそうでしたね…。

けれど、あまり不必要な説明を増やすのも、テンポが悪くなりますからね。」

私の言葉に作者は困った顔をする。


新しいジャンルに挑戦すると言うことは、

新しい文章のスタイルを自分なりに作ることでもあるのです。


この物語もまた、未完成な部分を磨きあげて行かなければいけないのです。


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