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脇役語り  作者: ふりまじん
パラサイト

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17/439

作者、パラサイトを振り替える17

「はじめの設定の話をするわ…

一万字のお話のね。」

作者は少し恥ずかしそうに話の口火をきった。


私は黙って頷いて作者(かのじょ)の言葉を待った。

作者は少し疲れたような優しい笑顔でテーブルを見つめながら話始める。



「この『パラサイト』と言う物語は、『オーデション』を応援してくれた読者へのアンコールの意味でもあるわ。

だから、『オーデション』の世界を引き継いでいるわ。

あの話は続編は基本ないの。音無(おとなし)と言う人物を考察するための習作でもあったから。

でも、一年、色々考えて、脇役の池上たちの続きが見たい人もいるのかと、考え直したわ。

で、彼らを登場させた虫の怪奇もの…MMRのようなSFミステリーを目指してみたわ。


と、言うわけで、虫が登場するのよ。」

作者は一度言葉をきる。


私は『オーデション』を思い返しながら、果たして言葉をかけるべきか迷う。

『オーデション』は、声優の青年が、不可思議なオーデションを受ける怪奇もので、新作アニメの原作者の音無が描く『シルク』と言う怪奇小説で、人食虫が登場する。

この話は、作中小説なので、始めの部分のあらすじしか書いていない。

『オーデション』のアンコールの意味もあるので、『パラサイト』だけで完結した物語ではあるが、『オーデション』を知っている人には続編にも見えるように設定したのだ。


この辺りは、他で七転八倒していても、考えていた我々は、大枠を作るのに苦労は無かった。


「そうでしたね…。」

結局、私は声をかけて、二人で考えた部分を書き出した。


主人公は50代の日雇い派遣の池上

声優秋吉からの仕事のオファーで、不思議な仕事に誘われる。

それは金持ちの植物学者と音楽アーティストの夫婦の別荘でネット番組の収録をすること。

音楽アーティストの溶生(ときお)は、7年前にその屋敷で奇病に襲われ、妻はそれ以来、行方不明。


7年が過ぎて、失踪宣告をし、妻、雅苗の財産を処分し、芸能界への復帰をしようと溶生(ときお)は画策している。


「ここまでは、計画通りの設定でしたね。」

私は去年の12月を少し寂しく思い出す。


短編を完結させ、『魔法の呪文』を書き終わらせて、友人達に自慢しようと頑張っていた作者。

私は、この辺りからおいてけぼりに、されるのです。


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