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脇役語り  作者: ふりまじん
パラサイト

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12/438

作者、パラサイトを振り替える 12

作中歌。それは物語の基本の流れを演出する。


ノストラダムスの時代、詩人とは予言者と同じ意味だと聞いたことがある。


うろ覚えだし、本に書いてあったからって、正しいとは言えない現在、

信憑性はわからないが、とにかく、私は同じとして使わせてもらった。


だから、『パラサイト』の作中歌『輪廻円舞曲(ロンド)』の歌詞は、物語の行く先を予言しているはずなのだ!!


普通はっ!!


私は何の因果か、関羽のコスプレで馬頭琴を手に、この曲を弾き語る。


とにかく、話を進めなくてはいけません。


♪音に合わせて、時をめぐる

魂の光が導くままに。


♪貴女をもとめ、踊る円舞(ロンド)

貴女を求めて、とまらぬ演武(ロンド)


例え何度別れても

貴女は芽吹き、咲き誇る。



なんだか、歌い辛い歌詞ですが、まあ、仕方ありません。


この歌詞を見るかぎり、溶生は花の事を歌っているようです。


しかし…演武って…なんでしょうね。


さすがに私も物語の流れがつかめません。


そんな事を考えながら一曲弾き終わると、作者が私を見つめていました。


(*''*)…


「どうしたのですか?」

私は馬頭琴をテーブルに置くと、照れ隠しに憮然と声をかけた。

作者はそんな私に疲れたように笑いかけ、尊敬の眼差しで私に話しかける。


「はぁ…すごいわ…。あの曲をよくも作りきったと思う。うん。


私も、パラサイトを終わらせなきゃね。」

作者はそう言って、私に(ねぎら)いを込めて桃の精にお茶をいれさせた。


暖かい烏龍茶は、甘い香りが茶器に注ぐ時点てほのかに香り、

口に含むとマスカットの香りがした。


最近の茶葉は、緑茶にせよ、紅茶、烏龍茶にせよ、フルーツなどの香りをブレンドするお洒落なものが出回っていますが、

どのお茶にも、その茶葉自体にマスカットのような香りがする種類が存在します。


紅茶ではダージリンが有名ですが、

緑茶にも、そんな風味のものにたまに出会うこともあります。


しかし、烏龍茶は、

日本では、鉄観音の茶色のものが有名なので、

マスカットの香りの翡翠色の烏龍茶は、少し特別な気持ちになります。


「そうですね。早く終わらせないと。

しかし、これはSFミステリー。結末があったはずです。

一体、何を探しているのでしょう?」

私は作者に聞いた。


私は作者の創造物ですから、基本、情報と感覚を共有していますが、理解できないこともあります。

右脳的な…例えば、

「北城があれな感じで、良くわかっているから、

最後で、奴がぶしゅとして、だから、とんでもないのよ。」

と、いった風な、擬音を炸裂した、文字で説明不可能なニュアンスなどです。


特に、SFなど、作者自体の知識があやふやな場合。

一体、この話の結末はどうしたいのでしょうか?


「希望…かな。」


(///∇///)………。


「って、ちょっと、放置しないでよ!恥ずかしいんだから。

でも、この話、パンデミックの雰囲気で、絶望的な余韻(よいん)で終わる話なんだもん。

でも、この時期、そいつはマズイじゃない?


希望を少し混ぜとかないとさ。


それを探してるのよ。」

作者は困った顔で照れている。


「犯人は…あなたには見えているのですね?」

私は、事件がまとめきれなくて混乱してないか確認した。

「うっ…(--;)。

まあ、ね。一応、わかっているわよ(*''*)

ただ…それが正しいかはわからないけどねっ(;_;)

なにしろ、雅苗の事すら、忘れていたし。」

作者は嫌な顔をしてテーブルを見る。


「本来なら…真実を知る名探偵…の台詞なのですがね。

ここまで頼りなくさせるところに、貴女の笑いのスキルを感じますよ。」

私は呆れて、それでいてなんだか好意的な笑いが込み上げるのです。


ああ。

この人には私が必要なのです。

物語をまとめ、終わりに導く水先案内人の私のような人物が。


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