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脇役語り  作者: ふりまじん
蘭子に関する物語

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ジョーム・ノートルダム

もう、この人には泣かされっぱなしだが、多分、この流れが正解なんだと思う。


本来、これくらい下調べしてから書くべきだったのか…


いや、次話の投稿ミスで運命が変わった気がする。

あのとき、間違えてなければ、茶色いノートを手にする事もなかったかもしれない。


そして、ページを開かなければ…ルターの話なんて、考えもしなかった。1517年同じ年に転機を迎えた、ただそれだけのこの二人を結びつけるなんて。


初めは、ミシェルとルター、関係のない二人をどう結びつけるか悩んだのに、ピエールの登場で、オカルト風味を盛り込みながら、上手く接続を始めてきたわ。


100年近くはなれて、再びカールの名前を継いだ皇帝が登場することで。


歴史は語る。もうすぐカール5世が南下すると…


私はジョームとノートルダム一家と、マスオさん状態の妻の実家を守らなきゃいけない。


三話のコメディも書けないのに、そんな大それた話なんて困るけど仕方ない。

ルパンスペシャルのような、冒険活劇も…いつ出来るのか、もう、笑うしかない…


なんて思っていたけど、いやいや、どうして、ピエールがクーラーメルと同い年疑惑が浮上して、話は盛りやすくなった。


カール4世を調べると、アヴィニョンから、教皇をローマへ帰還させる事に関わっているから、話は繋がってはきた。


ただ、規模が大きすぎて、私の手に余りそうな気がするけれど。


まあ、出来ることから始めるしかない。




1517年初秋。プロバンスにも陰鬱な冬の気配が、アルプスからローヌ川を渡って流れる冷気ミストレルに混ざって流れてくるのだ。

でも、今年のローヌ川は、ミストレルだけではなく、北欧の不穏な雰囲気を荷物に紛れてジョームに届けた。


どうも向こうでは、免罪符の不満が高まっているらしい。昔嗅いだことのある、嫌な予感が心のなかに広がって行く。


85年、父のピエールが亡くなったあの時のような、不気味な焦燥感がジョームを不安にしていた。


翌年に出版された「魔女への鉄槌」と言う本が、人の世界に魔女を召喚したように、免罪符もまた、社会を混乱させる事になるのだろうか?


私もまた、父の亡くなった時の年令に近づいてきていた。

今年、15才になるミシェルは、私に何かあっても家族を守ってくれるだろうか?


どうも頼りないミシェルを思い出し、ジョームはため息をつく。





ああ、そうだよなぁ。


親父の死んだ年齢(とし)に自分が近づくと、急に子供が幼く見えたり、色々言いたくなったりするんだよ…


しかも、戦争の予感があるならね。

ジョームもまた、公証人に転職したが、その前は穀物商人でもあったから、その辺りに知り合いや仲間がいたはずで、戦争が近ければ軍隊の備蓄が増えたりするだろうし、不作の情報もまた、紛争を予想させる。だから、彼は普通より敏感にそれを感じたかもしれない。


ピエールは、1430年生まれ、

ジョームは、1470年生まれで


これを私の時代に当てはめると、

敗戦を乗り越えた昭和の親父と

高度成長期の昇り調子の日本をみてきた子供の世代感覚なのだろうか。


終戦から、考え方を変え、がむしゃらに働いた昭和の世代のように

ピエールもまた、弾圧があったらしく(この辺りの資料は不確かだ)、改宗し、それが原因なのか離婚、再婚をしている。

この頃のユダヤ人の仕事は限定されていて、人が嫌うような仕事を余儀なくされていたそうだ。

金貸しもそうで、穀物商人の彼も随分と恨まれていた気がする。

細かいことは、まだ調べていないが、15世紀のルネサンスは、穀物は不作だったと、資料あさりをしている時になんどか見かけたし、

利益を得ていたなら、商品を高く売ることになるから、それを買う市民には不満の相手になり得たんだと想像できる。


高利貸しをしていたなら、食料調達のために、なくなく借りる人間もいたろうし、それで人生が狂った人も居るだろうから、あまり好かれる人物ではないのだろう。


ここで、ジョームがマスオさん状態の理由が理解できた気がした。


まあ、お嬢様に好かれたのだから、ジョームはそれなりにハンサムで知的で、魅力的な人物なのだと思う。


子供が生まれて、公証人になったのも、自分の女房と子供が後ろ指を指されるような事がないようにしたかったのかもしれない。


ああ、確かに、もっと悪い奴だとも考えられるけれど、子供向けの伝奇の考察には合わないから、この線で話をすすめる。



しかし、この人物で話を積むと、やはり、ミシェルは親の後を継いで公証人になるようにジョームは働きかけるし、

アヴィニョンでは、辛いこともありそうだなぁ…

ミシェル、いじめられないといいけれど。


私の混乱で、とんでもないカテゴリー違いの世界に放り込まれる主人公のミシェル。

お姫様を助ける余裕なんてあるんかな…


まあ、この辺りでミシェルの特殊能力を考えるか…

ああ…そうだ、医者になるんだよなぁ…

医者…。ジョームは絶対、それは望んでないよなぁ。


これは、ミシェルが自分でなりたかった職業って事になるだろうから、それを考えないと。


なんだか、昔の予言本の人物像から随分と離れてきたなぁ…


まあ、とにかく、こうして書いてみて分かったのは、ジョームは、ミシェルを結構強く家業を継げる、家族を守れる人間に育てるために圧力をかけるだろうから、なんとか、ミシェルを守る脇を固めることだ。


良き友達と、使用人。

脇役、増えるなぁ…


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