何度も死に転生した者

第１生

プロローグ

「ただいま、つっても誰もいまいんだよな。」

　一人暮らしのアパートに帰って来た孝行。

「さて、ビールでも飲むか。

　あっやっべ、こぼしちまった。

　ティッシュ、ティッシュ」

　孝行はビールをこぼしてしまい、ティッシュペーパーを取りに行こうとした時、濡れている床を踏んでしまい、滑り、後ろの机の上にある陶器の灰皿に後頭部を打ち付け、死んだ。

　これが主人公の広野孝行36歳独身会社員としての終わりであり同時にこの物語の始まりである。