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クロスファイアの挑戦者  作者: 堂賀 脆
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ゲーセンとはゲームセンターの略称である。昔は薄暗い店内、タバコの煙で包まれており、比較的早い時間から開店し、遅い時間まで営業していることもあり、不良のたまり場というイメージがあったこともある。その一方でインターネットなどの情報網が普及していない時代では色々な情報や人間が集まる場所で様々なコミニケーションの場所でもあった。

格ゲーブームが起こりゲーセン最盛期には、さまざまなゲーム会社がこぞって新作を開発し、新しいジャンルのゲーム、音ゲー(パカパカッ○ョンやステッピング○テージ等)、実際のカードを利用したATCG(アヴァロン○鍵や、悠○の車輪等)と呼ばれるゲームの登場など大いに盛り上がった。

しかし既存プレイヤーの技術向上に伴い、ゲームのシリーズを追うたびに起こるシステムの複雑か名度の要因による新規プレイヤーが育ちにくい環境。ゲームの回転率向上のための1プレイ時間あたりの短縮(ATCG等では2時間まって、5分で終了なども珍しくなかった)等も、新規プレイヤーの離脱の原因となり、ゲーセンは徐々に衰退の一途をたどる。

新たな客層を呼び込むために、過去の"暗くて狭い""不良のたまり場"といったイメージ払拭を目指し、"広くて明るい""家族連れや女性客の獲得"、また名称もゲーセンからアミューズメントと変え再生などを行った場所などもあった。また利益率から大型筐体、プライズゲーム(UFOキャッチャーなど)、メダルゲームを主体と切り替え、以前の主力だったビデオゲームを置かないゲーセンなども登場した。

個人経営のゲーセンはどんどん無くなり、一部グループ経営のゲーセンのみが生き残るも、業務縮小を余儀なくされ、このままゲーセンは歴史から消えると思われた・・・・・・しかし過去の核戦争で一度すべてが失われ、再度格闘ゲームの炎が巻き起こり、ゲーセンが活気付いた今、この炎を消すわけにはいかないのである。~マスター全方向:著"見よ!ゲーセンは赤く燃えている"より一部抜粋~





「うーむ。この本はいつ読んでも感慨深いぜ。」

四杯とゲーセンへ移動中に、ゲーセンの歴史を振り返る愛読書を読んでいた。その時代リアルタイムに生きていた俺には非常に興味深い。

「・・・・・その本さ。嘘書いてないか?ものすごい私的感想にまみれている気がする・・・・・得に代表作あたりがwパカ○カッションはともかく、ステッピングステー○とか俺しらんぞw」

「ふむ?まあステッ○ングステージは邪レコって会社がDDR全盛期に作って、秋葉にある旧セガの一階でロケテをしてたんだが、コナ○に訴えられて開発中止。販売されることは無かったらしい?」

「なにそれこわいwケアルゴとかファイゴは許されて、他社には容赦ないんだなw具体的に何がとはいわないがw」

「あと気になることといえば、ATCGの代表作は悠久ではなくて、アクエリアーケードにしようかとも思ったが、作者もそのゲームはプレイしてなかったらしく流石に控えたとあとがきにあるな。実際にあったTCGのアーケード移植作で、リアルのほうのTCGは人気があったらしく、何でも公式の温泉合宿とか公式ジャッジの資格をもった声優もいたとかなんとか?ブレイブル○、ノエル、うっ頭が・・・・」

移植といえば逆にアイマスというゲームは、ゲーセンから家庭用への移植作で、ゲーセンでの人気はそこまでではなかったが、家庭用で動画が投稿サイトなどで紹介されてから人気がでたともあるので不思議なものである。




などと本から得られる情報からゲーセンの過去に思いを馳せていたところで、どうやら秋葉原に着いたようだ。過去と違って電車での移動も、なんか凄い奴にに切り替わっており、千葉の五井から秋葉原くらいまでなら15分程度で到着する。便利な世の中になったものである。


さて到着したのはいいがどうするか。ちょっと前には地元のゲーセンに通ったりはしていたが、こうこうの受験のため(とはいえゲームプロ要請の学校のため実技がメインで、筆記試験は簡単なものだったが)、近頃はあまり立ち寄っていなかった。なにより秋葉原のゲーセンに来るのは、実は初めてだったりする。

「まあ秋葉原だ。ゲーセンなんて適当に進んでもあるだろう。」

「おやあ?w本当にそれでいいのかな?w」くっ、四杯の奴はこういうところは本気でうざいな・・・何かあるなら普通に教えて欲しいのだが。

「そうはいっても俺は秋葉のゲーセンに来るのは初めてなんだよ・・・・・ってなんだ電気街口から降りたらすぐ目の前にゲーセンあるじゃん。ああ、あれが本にも旧セガかあ!」

本によると電気街口から降りて大きな信号を渡った先にすぐあるのが、昔からあるので旧せが、同じ通りを更に奥に進んだ先にある、新しく出来たのが新セガと呼ぶらしい。正式名称は実は別にあるのだが、多くの人はこの通称で呼ぶとか?ただしこの小説はフィクションなので、色々偏見があってもセガの人ごめんなさい。ボクセガダァーイスキ!と天の声が聞こえてきたが気のせいだろう。


「さて格ゲーフロアはっと・・・・・あれ地下なんだ。本には上の階ってあったけどかわったんだなー。」

と地下に足を踏み入れたのだが・・・・・・って臭っ!ええええ・・・・・何これめっちゃタバコ臭い!空気濁ってんじゃねーか!明るくきれいなゲーセンはどこにいった!?

「おや?なんじゃ。学生がこんなところに来るとは珍しい。場所を間違えてるんじゃないかの?」とえらい胡散臭い爺さんに声をかけられた。え?なにこの人・・・・・と思っていると、

「おwまさかあなたが噂の秋葉の老師()ですか?wまさか実在する人物だったとはwww」と四杯。よくわからんが有名人?でも口ぶりから初対面くさいが、本人を目の前にして実在していたのかとか凄い失礼だぞ。(おい四杯。この人有名人なの?)(ああw秋葉のゲーセンにずっと昔からいるプレイヤーで、ほぼ毎日いることからいろんな意味をこめて老師と呼ばれているらしいwめっちゃ日本人面してるのに老師とかやばくね?w)(でも初対面の人に流石に失礼じゃないか?それに秋葉ってちょっと通りはずれたら普通に住宅街だし、家が近いなら毎日いても不思議じゃないんじゃ・・・・・)などと小声で会話をしていると「・・・・なんか君等からえらい悪意を感じるんじゃけど・・・まあいい。あまり見かけない顔じゃが、このゲーセンがどういう場所かはわかっておるかの?」なんだろう?実はゲーセンじゃなくて何か別の場所だったりするんだろうか?たしかにえらいタバコ臭いしな・・・・・・

「いえ、実は俺、秋葉のゲーセンに来るのは初めてなんですが、このゲーセンって何かあるんですか?」

「ふむ。みかけない顔だと思ったら、やはり秋葉のゲーセンの利用は初めてじゃったか。よければ質問の意味もこめて教えてやるがいかがかの?」

いきなりで怪しいかもしれんが他意はないし、いきなり何か対価を要求したりはないと爺さんは言う。せっかくの好意だここは甘えておこう。というわけで教えて貰った内容を要約するとこうである。


1.ゲーセンによって集まる人の強さが違う。

2.このゲーセンは秋葉駅の入り口近くにあるので目に止まりやすいが、秋葉のゲーセンでは上位の強さの人が集まるので、初心者向けではない

3.色々の強さの人と対戦したいのであれば、ちょっと先のHEY!というゲーセンの方がいい。

4.完全に初心者であれば更に奥にあるタイトーステーションという手もあるが、対戦してる人が少なめなので注意

5.大型筐体などで遊びたいのであれば新セガが充実している。もしくは入り口の大段歩道をわたらずに秋葉原GIGOへ。

6.プライスが欲しいのであれば、色々なゲーセンを覗いて、ほしいものがあったら、ソノ手の店で高くても1500円くらいなので買ったほうが早い(え?自分でと取るんじゃないのかよ!)


ということらしい。・・・・・・なるほどゲーセン選びから既に焦眉が始まっているとは、想像もしなかった。とはいえ俺は初心者ではないので、このゲーセンで問題ないと伝えると老師(仮)に対戦を申し込まれた。老師(仮)に認められなければ、このゲーセンはまだ早いというのだ。


「・・・・・面白い。こんな帽子をかぶって甚平姿のオープンフィンガーゴローブした胡散臭い爺さんくらい捌けないでプロになるなんていえない。ここは颯爽と俺の強さを颯爽と証明してみせる!」

「ほっほっほ。異性のいい小僧じゃ。どれ一つ胸を貸してやろう!」

「じゃあ俺は後ろから見させてもらうぜw」・・・・・四杯さん。空気呼んでください。マジで・・・・

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