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Gの真実
「石塚のジジイ、意味わかんなかったなー」
俺は、次の家に行くためチャリを立ち乗りして、先を急いでいた。
一度立ち止まり2秒だけ考えた。
けど、結局答えは変わらなかった。
「意味ワカンネ。」
・・・
全ての家に新聞を配り、家に戻ってきた。
「あー、眠。今何時だー?」
俺は、テレビの電源を入れ、時間を確認した。
6時12分。いつもより少し遅いくらいの時間だ。
「今日は高校休みだし、一眠りつくか。」
「ここで、速報です!」
突然テレビが騒ぎ出した。
「血液型Gが、日本で再発した模様です!」
俺は、テレビに飛びついた。
「まさか、石塚のジジイが言ってた事が本当だったのか・・・・?」
まっ、偶然だ。
この思いは、一瞬にして打ち砕かれた。
「感染者の名前は、河村七海さんです。」
そう、妹の七海の名が呼ばれた。
「な・・・七海!?」
この瞬間、俺はチャリに乗り、立ち乗りで急いだ。
石塚のジジイの家に。
「石塚さん!血液型Gの事について教えてくれ!」
しかし、そこに残されたのは
石塚の遺体のみだった。