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今日の女房は機嫌が悪い

掲載日:2026/09/30

 朝、起きて嫁さんに『おはよう』と言う。嫁さんから『おはよう』と返ってくる。

 ん?なんとなく嫁さんの機嫌が宜しくない感じがする。いや、『宜しくない』ではなく『悪い』だ。

 その日から何日か経つが機嫌は悪いままだ。仕事中に届くLINEは前と変わらない。文字にすると同じなのだ。では何が違うのか?

 声が小さいわけではない。特別暗い訳でもない。いや、むしろ少し明るい声を出そうとしている。でも何かが違う。子供達は気づいているのだろうか?いや、気づいていないだろう。気づかないよう、嫁さんが細心の注意を払っている。その辺は抜かりがない。

 そう、嫁さんは何事においても抜かりがないのだ。家では良い妻、良い母親であろうと努力している。いや、実際に良い妻で良い母親だ。職場の同期として知り合い、なんやかんやあったが、結婚することになり、子供はすぐにはできなかったが、不妊治療を考えた頃に子宝に恵まれ、その3年後にも子供ができて概ねハッピーな家庭を築くことができた。これもひとえに嫁さんのおかげだろう。これは本当に思う。でもそんな嫁さんがなんで機嫌を損ねたのだろう?

 実はその理由は分かっている。嫁さんは誰に対しても気を使う性格で家族以外の誰かがいる時には、家族に対する当たりが強くなる。周りに気を使うあまり、家族に厳しくなってしまうのだ。これは付き合っている時からそうだった。でも嫁さんの友達の前で注意もしづらいし、不満が溜まることになる。

 それについては何度か指摘したことがある。そのことで喧嘩になることもしばしばだった。こちらとしては反論しづらい環境で強い言葉は止めてほしいと言うのだが、嫁さんは納得できないようだ。でも納得できなくても止めてほしい。そう言うと『指摘してくれてありがとう』と教科書通りのセリフは言う。でも納得できないから機嫌が悪い‥という訳だ。

 実は妻は今年の3月末で長年勤めた仕事を辞めた。俺と違って評判が良く将来を嘱望されていたので引き留めにあっていた。『旦那の方が辞めたら良かったのに‥』との声も聞こえたが、冗談めかしていたが半分本気だろう。まあ、それはいい。俺はそんなことを気にするタイプじゃない。

 仕事を辞めて自営業を始めた。これは比較的、順調なようで快適に過ごしているように見える。自分の時間も増えたようで夫婦の時間も増えた。俺が家事をすることも少なくなった。いやらしい話、SEXする機会も多くなった。

 でも今の雰囲気だとSEXは断られるだろう。それは少し残念である。その他もいろいろとやりづらくなった。例えば、買い物や子供のことや諸々‥

 なら謝れば良いのか?謝るって何を謝る?こちらは悪いと思っていないし、かなり気を使ってオブラートに包んで指摘したつもりだ。まあ、妻の方も言い分はあるだろうし、悪いとは思っていないかもしれない。ひょっとしたら気づいていないだけで俺に重大な過失があるのかもしれない。

 まあまあ、そんなことをいつまでも考えていても仕方がない。放っておいても、いつかは和解するだろう。でもいつまでもこのままだったらどうしよう?って考えても仕方がない。その時はその時だ。今は心のない虚しい会話をしながら、子供たちとは楽しく会話しながら、ぼちぼち仕事もしながら趣味に没頭するとしよう。うん、そうしよう。

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